YouTubeなどの広告でアイリスオーヤマや東京工業大学などの名前を使った冷房機器やサーキュレーターなどの販売広告が問題になっています。
価格が非常に安く高性能を謳っていますが、注文してみると届いた商品はただの扇風機のような粗悪な商品で、返品手続きなども煩雑で結局泣き寝入りになっているようです。
私も広告の表示を見たことがありますが、そもそも今や東京工業大学という大学は存在しませんし、価格が異常に安く日本語にも不自然な点があって買おうとは思いません。
1台5役で20メートルの遠距離送風というのも大げさですし、室温が20度ダウンすると30度の部屋が10度になってしまい冷えすぎで風邪をひいてしまいます。
このような広告をクリックして購入してしまう人には、広告内容を自分に都合の良いように解釈する傾向があります。
10,000円以下で高性能の冷房機器が購入できるというのは言うのは物価水準を考えれば現実性がありません。常識的に考えればおかしいと思うことを怪しいと疑うことなく安くてお得だと自分に都合よく考えてしまうから購入してしまうのです。
もちろんそもそも商品を販売しているのが悪いのですが、それを鵜呑みにしてしまい何も考えずに購入した側にも問題はあると思います。
YouTubeやアマゾンなどのサイトに広告が出ていると言うだけで、信用してしまうのも危険です。
最近はこの手の広告だけではなく有名人の名前を使ってなりすましをして友達申請をしてくる悪質なアカウントも増えてきています。こちらも信用して反応するとラインなどのSNSに誘導されて質の悪い投資商材などを販売されてしまうようです。
このようななりすましアカウントも少し注意してみればアカウントの登録者数が少なかったり、日本語が不自然だったりして、関わってはいけないものだとすぐにわかるはずです。
にもかかわらず、自分は被害者で騙されてしまったと100%相手に責任を押し付けるのには無理があります。
道端で声をかけられても怪しい人にはついていってはいけないというのは子供でも知っています。ネット上でもそれと同じ心構えが必要です。
少なくともおいしい話が向こうからやってくる事は無いと言う心構えで、これらの情報に対応するべきでしょう。
同時に売り手側の出しているネット広告の審査の厳格化も進めていく必要があると思います。
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編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年7月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。