自民党和歌山県連は7月31日、参院選和歌山選挙区で無所属で当選した望月良男氏(53)を除名処分としました。
望月氏は党の公認争いで敗れた後、離党届を提出し、旧安倍派を離れた世耕弘成氏の支援を受けて出馬。3万票以上の大差で勝利しましたが、県連は「誓約書に反し、公認候補の支援を怠った」として除名を決定しました。
この一件は、自民党県連内で続く「二階家」と「世耕派」の権力闘争を背景に、党内統制を優先した処分であり、民意との乖離が浮き彫りになりました。実務実績と地元支持を持つ望月氏を排除したことは、政党というより「家業」と化した組織体質を象徴しています。
県連内では処分を巡って混乱が広がり、党紀委員長や県連会長の辞任にも発展しました。党内からは望月氏を自民会派に迎え入れる声もありますが、党幹部は否定的で、硬直した対応が続いています。
当選した望月良男氏と支援した世耕弘成氏 世耕氏Xより
この除名劇は、地方組織が派閥や家柄を優先し、民意を軽視している現実を示しており、自民党の信頼や支持に大きな影響を与える可能性があります。