小渕内閣の1999年、国会議員やコメンテーター、財界人が集まって、幕末の志士を演じた素人劇というのをやったことがある。明治座など本格的な会場を使い、プロの道具や着付けで臨んだので、朝に着付けしてもらえば夕方まで大丈夫だった。
「いでよ龍馬」(1999)、「よみがえれ松陰」(2001)、「敬天愛人!隆盛の如く」(2003)、「幕末早慶戦!大隈重信と福沢諭吉」(2005)、「草莽崛起!高杉晋作と奇兵隊」(2007)と、計5回行った。
主役は、最初の龍馬は孫正義さんが演じる予定だったがドタキャンになり、学生が務めた。勝海舟はHISの沢田さん、桂太郎はパソナの南部さんで、下村澄、周富徳、折口雅博、相田英文、加藤秀樹、石原伸晃、樽床伸二、辺真一、大井幸子、石井紘基、髙市早苗、枝野幸男、愛川欽也など、懐かしい名前が並ぶ。髙市さんは男装してペリー総督を演じた。
小渕総理も観客として来場し、孫正義さんをはじめ、菅直人、髙市早苗、それに私も幕間のトークショーに出演した。
第2回は吉田松陰を羽田孜さん、第3回は西郷隆盛を野田佳彦さんが演じた。残りの2回の主役は思い出せない。
「草莽崛起!高杉晋作と奇兵隊」では、大久保利通の若い頃を私が、明治になってからは中川昭一さんが演じた。しかし中川さんは楽屋で飲み過ぎて完全に泥酔し、舞台に上がった際には筋書きがどこかへ飛んでしまった。
私は第1回は高杉晋作、その後、井伊直弼、長井雅楽、岩倉具視、大久保利通を演じた。
このときのプロデューサーは大谷哲郎さん。記録は写真家の長島義昭さんが撮っており、それらを集めた写真展がいま(8月7~13日)、兵庫県尼崎市東難波町5の画廊喫茶「蜜」で開かれている。長島さんは、龍馬を撮影したことで知られる幕末の写真師・上野彦馬役で出演した。
開館時間は午前7時~午後5時(土曜と祝日は午前中のみ営業、日曜休み)。問い合わせは「蜜」(06・6481・3629)へ。