9月3日、中国・北京の天安門広場で「抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年」を記念する軍事パレードが行われ、習近平国家主席はロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記と並び立ち、中ロ朝の結束を誇示しました。
式典には26カ国の首脳級が出席しましたが、欧米諸国はプーチン大統領の出席を理由に参加を見送り、西側との対立構図が鮮明になりました。
習主席は「中国は威圧を恐れない」と演説し、国家主権と領土統一を守る姿勢を強調するとともに、台湾統一への決意をにじませました。また、「世界一流の軍隊」建設を加速する方針を示しました。
今回のパレードでは射程2万キロの大陸間弾道ミサイル「東風5C」や新型「東風61」、極超音速兵器や無人ドローンなどが公開され、中国が米国に対抗し得る軍事技術力を誇示しました。
金正恩氏の訪中は約6年半ぶりで、経済関係改善を狙ったものとみられ、プーチン氏とは式典後に会談して軍事協力を強調しました。中国はロシア・北朝鮮との連携を通じて、西側に対抗する新たな国際秩序の形成を印象づけました。
中国共産党新聞より
この式典は中国の軍事力と国際的影響力を示す一方で、国内的にはナショナリズムを高揚させ、経済停滞や若者の高失業率といった不満を和らげる狙いも見られました。
式典に先立ち中国は、インドなど非欧米諸国との連携も強めています。日本との関係では、反日感情の高まりや外交摩擦の火種ともなりかねません。
国際的には、中国の歴史認識の強調が議論を呼び、米欧との対立や「新冷戦」的な構造を際立たせる結果となりました。
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