トランプ政権、イスラエルの攻撃を「一方的」と非難:それでも支持は揺るがず

イスラエルは、ハマス幹部を標的とした空爆をカタール国内で実施し、少なくとも5名が死亡しました。この攻撃は、イスラエルとハマスの和平交渉を仲介してきたカタールに対して行われたものであり、交渉担当者が殺害されたという事実は、イスラエルが交渉の継続を不可能にし、紛争を長引かせる意図があったと受け止められています。

この事態に対し、通常は親イスラエル的な立場を取るトランプ政権も、異例の不満を表明しました。トランプ大統領は「同盟国」カタールが「一方的に」攻撃されたことが「遺憾」であるとし、不快感を隠しませんでした。

今朝、トランプ政権は米国軍から、イスラエルがカタールの首都ドーハの一部の地域に位置するハマスを攻撃しているとの通知を受けた。これはネタニヤフ首相による決定であり、私が下した決定ではない。カタールという主権国家であり、米国の緊密な同盟国であり、平和を仲介するために我々と共に勇敢にリスクを冒している国を一方的に爆撃することは、イスラエルや米国の目標を前進させるものではない。しかし、ガザに住む人々の苦しみから利益を得ているハマスを排除することは、価値ある目標である。私は直ちにスティーブ・ウィットコフ特使にカタール側に攻撃が差し迫っていることを伝えるよう指示したが、残念ながら攻撃を止めるには遅すぎた。私はカタールを米国の強力な同盟国であり友人と考えており、攻撃が行われた場所について非常に遺憾に思う。私はすべての人質と亡魂の遺体が解放され、この戦争が今すぐ終わることを望む。また、攻撃後にネタニヤフ首相と話をした。首相は平和を望んでいると私に語った。この不幸な出来事が平和への機会となる可能性があると信じている。また、カタールの首長および首相とも話し、彼らの我が国への支持と友情に感謝した。私は彼らに、このようなことが二度と彼らの地で起こらないことを保証した。私はマルコ・ルビオ国務長官に、カタールとの防衛協力協定を最終化するよう指示した。この問題に注目してくれてありがとう!

しかしながら、このような事態を招いた背景には、トランプ政権自身の中東政策にも原因があります。政権はこれまで、イスラエルによるパレスチナ自治区への違法な入植や、ガザ地区への継続的な軍事行動を黙認してきました。

イスラエルが西岸での数千の戦争犯罪となる入植住宅を承認し、世界的な怒りにもかかわらずガザ市への侵攻を準備する中、ネタニヤフはトランプの支持に限界がないと想定しています。彼が間違っていることを願いますが、トランプに関しては、誰も確かなことはわかりません。

さらに、ネタニヤフ政権が強く望んでいたイラン核施設への空爆を実行するなど、イスラエルの戦略的要求に沿った政策を一貫して容認してきた経緯があります。

ネタニヤフ首相とトランプ大統領 同首相インスタグラムより

政権内には親イスラエル派が多く、トランプ氏の支持基盤である宗教右派も、聖書の教えに基づいてイスラエル支援を絶対視する傾向が強いです。こうした支持層の期待に応える形で、トランプ政権はイスラエルへの支持を維持していると見られています。

トランプ大統領はノーベル平和賞の受賞を望んでいるとされていますが、イスラエルの軍事行動を抑制できない限り、その道は険しいままでしょう。

ネタニヤフ:大統領閣下、私はあなたに、ノーベル賞委員会に送った手紙を提示したいと思います。その手紙では、あなたを平和賞に推薦しています。これはあなたにふさわしいものです。

トランプ:すごい!