飛び石連休となった先週末からの4日間は竣工した晴海フラッグ T棟(スカイデュオ)の入居が一気に始まり、周辺は引っ越しのサカイのトラックだらけになりました。
そして、建物の前の雰囲気がいつもと変わったのは、毎度お馴染みの不動産会社のサンドイッチマンが立っていたことです(写真)。
今回は地元の不動産会社だけではなく、晴海フラッグのららテラスにも営業所を持っている大手不動産会社系列の仲介会社も参戦していました。
3年前のこちらのブログで晴海フラッグは宝くじ化すると書きました。
当時は坪300万円程度だった売出し価格は、その後坪400万円台の売出し価格に値上がりしました。
そしてスカイデュオは階数や眺望によって価格差がありますが、坪単価400万円前後から800万円程度まで値上がりしています。
湾岸マンションマニアのブログなどを読むと、約78平米の物件は新築時12100万円台だったのが今や21900万円台で転売されているようです。
税引き前で約1億円の利益です。新築販売時の抽選に申し込むだけで、わずか数年でこれだけの利益になるとは驚きです。しかもこれより広い物件になればさらに利益幅は大きくなります。
1億円の宝くじの当選確率が200万分の1とすれば、スカイデュオの当選確率は倍率100倍でも2万倍当たりやすい計算です。
倍率が高いとか東京の不動産は高すぎるなどど「買わない言い訳」を考えているうちに、資産1億円の格差が付いてしまいました。
購入者の中には、自分で済むことを目的に買った人も多いとは思いますが、転売目的で購入している人も少なくありません。
転売目的の人にとっては、まさに晴海フラッグという「1億円の宝くじ」です。
彼らからすれば、この日に立っていたサンドイッチマンはこの宝くじの換金所のような存在です。
儲かるのは購入者だけではありません。2億円の物件を仲介すれば不動産会社の手数料は3%で600万円、売り買い両手なら1,200万円です。1戸でも成約すればサンドウィッチマンを終日立たせておくことなどコストとしては気にならない金額です。
ファミリーでほのぼのした街がここだけギラギラしたお金の匂いで香ばしくなるのは、これだけのお金が動くのなら仕方ないのかもしれません。
RyanKing999/iStock
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年9月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。