日本保守党の内紛が深刻化している。共同代表の河村たかし衆院議員は、代表の百田尚樹参院議員を脅迫・威力業務妨害の疑いで刑事告訴したと発表した。両氏は党運営の在り方をめぐって以前から対立しており、ついに法的手段に発展したことで、党内の分裂が現実味を帯びている。河村氏は離党を示唆し、党の存続や今後の行方に大きな影響を与える事態となっている。
- 河村たかし氏(76)は10月2日付で百田尚樹氏(69)を脅迫・威力業務妨害の疑いで東京地検に告訴し、翌3日に会見で公表した。
- 河村氏は「中ぶらりんは良くない」と述べ、近く党との関係に決断を下す考えを示し、離党を示唆した。
- 両氏は党代表選や党大会の実施をめぐって対立し、4月の会見では口論。9月には百田氏が河村氏を共同代表から解任すると通告したが、河村氏は拒否していた。
- 告訴状では、百田氏が「俺が殴ったら死ぬぞ」と脅し、さらにペットボトルを投げて業務を妨害したとされる。
- 河村氏に近い竹上裕子衆院議員がすでに離党届を提出するなど、党内で不満や混乱が拡大し、新党設立の可能性も浮上している。
今回の告訴により、両氏の対立はもはや修復不可能な段階に達したとみられる。日本保守党は結党から間もないにもかかわらず、内紛が激化し、離党や新党設立が取り沙汰される事態となった。党勢拡大どころか、組織の分裂と求心力の低下が加速しつつあり、国政政党としての存続そのものが危機にさらされている。
百田氏と河村氏 日本保守党Xより