10月19日 この日は推しの歌手が八ヶ岳でコンサートをする日でした。
大原櫻子さん。推しは心の栄養源です。
(写真はお借りしました。https://www.yatsugatake.co.jp/event/concert/2025/1018/)
ライブは都市部で行うことがほとんどなので公共交通機関で行くのですが、今回は八ヶ岳山中の音楽堂で行われるのでさすがに車でないと行けません。ライブは15:00からなので、朝から出かけて近くの諏訪地方をドライブすることにしました。
6:00から車を飛ばして3時間余り。諏訪湖が一望できる諏訪湖SAにやってきました。あいにくの曇天ですが、雲にアルプスの山々が覆われていて晴れのときとはまた違った美しさがあります。
諏訪湖ICを降りて湖畔を走ります。太平洋側ではようやく秋らしさを感じるようになったこの頃でしたが、諏訪湖畔はすでに秋の出で立ち。沿道の木々が秋色に染まりつつありました。
やってきたのは諏訪市原田泰治美術館。諏訪市に生まれた画家、原田泰治さんの作品を展示する美術館です。
この素朴な絵、見たことがある方も多いと思います。絵本などで多くの作品を残しました。美しい風景を緻密でありながら柔らかいタッチで描いた画風が特徴的で、令和4年に亡くなったあともこの美術館を訪ねる人が大勢います。
この美術館の名誉館長は歌手のさだまさしさん。「さだおばさん」という絵本をさださんが知った縁で親交を深め、原田泰治さんがさださんのレコードのジャケットを描いたり、さださんが原田泰治さんの世界を歌にしたこともあります。
館内には足が不自由だった原田さんが絵を描くために全国を巡るなど長年にわたり相棒として乗り続けていた愛車が展示されています。作品は撮影禁止でしたのでぜひ足を運んで彼の素朴な懐かしい故郷の世界に浸りに来てください。
諏訪湖から少し車を走らせて、高島城にやってきました。今は内陸に位置していますが、戦国時代に築城されたころはここまで諏訪湖があって、諏訪湖に突き出た浮城として知られていました。城主は何回か変わっていますが、1601年から明治維新までの間は譜代大名の諏訪氏が城主としてここに君臨していました。
天守に登り、今は遠くなった諏訪湖を望みます。眼下にある陸地はかつてはすべて諏訪湖。干拓して陸地になった地域です。
晴れた日には向こうの方に富士山が見える…はずなんですが残念ながら思い切り曇天。この日は姿を見せることはありませんでした。それでは城を降りて諏訪市の北、霧ヶ峰に車を走らせていきます。
霧の中山を登り続け、霧ヶ峰にあるドライブインに到着しました。標高1660m。曇天ということもあって正直寒いです。夏は避暑地となる霧ヶ峰、ドライブインは車で満杯になりますが、この時期は車もまばらです。
お世辞にも天気がいいわけではありませんでしたが、晩秋の出で立ちの高原の向こうに雲海に烟る南アルプスの山々を望む絶景に出会うことができました。
晴れの日にはきっと出会えないだろう雲海の向こうの南アルプス。高原は季節によって、また天気によって全く違った景色を見せてくれるなと思いました。
八ヶ岳音楽堂。
ドライブのあとは八ヶ岳まで車を飛ばし、木のぬくもりを感じる高原の中の音楽堂で推しの音楽を楽しみました。
コンサートが誘ってくれた秋の信州諏訪、霧ヶ峰ドライブ。これまで夏に行くことが多かったエリアでしたが、ひと足先にやってきていた秋の景色を楽しむことができる旅になりました。諏訪市内は温泉、諏訪大社もあるので冬には温泉旅行を兼ねつつ初詣などの参拝に行くこともできますので、是非冬の諏訪を楽しんでもらいたいなと思いました。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年10月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。