11月24日、東京都北区の駒込駅に来ました。紅葉見物日和のこの日、前日に浅草界隈を散歩するツアーに参加し、せっかく東京に来たのだから、東京の紅葉を見物したいと思いここにやってきました。
今回の旅の目的地は駒込駅にほど近い場所にある庭園、六義園(りくぎえん)。東京を代表する紅葉スポットの一つです。
六義園は元禄時代(17世紀末)、徳川綱吉の寵愛を受けた大老格、柳澤吉保が自ら設計、工事の指揮をとり、7年の歳月をかけて造り上げた回遊式庭園です。「六義」とは中国の詩の分類法に倣った和歌の分類法の六体に由来したものだそうですが、和歌に疎いので申し訳ないですがよくわかりません。浜離宮や旧芝離宮などと同じく、都立の文化財庭園として親しまれています。
六義園は中心に大泉水という大きな池があり、この池の周りを回遊する庭園です。東京の真ん中にこれだけ広大な緑地と池を持つ庭園があるなんて思わなかったですね。
六義園はツツジの咲く春も美しいようで、その他桜や椿、山茶花など多くの花が見られます。11月下旬はモミジなどの紅葉が美しく、この景色を見に多くの観光客で賑わっていました。欧米からの観光客も多くいたんですが、海外のガイドブックに載るくらい有名なんですかね。
滝見茶屋と呼ばれる四阿で渓流と紅葉の向こうに落ちる滝を眺めながら休憩します。どこか山の方にハイキングがてら紅葉狩りに来たのかと勘違いするような光景ですが、ここは東京都文京区です。
渓流に架かる橋も紅葉に彩られていて美しい。池のある所に水鳥あり。鴨が気持ちよさそうに泳いでいました。
陸地にもたくさんいる!!!
違う角度から見た大泉水。黄色に染まる木々の向こうにビル群がある様子を見てようやく、ああ、ここは都会の中なんだな、と気づかされます。
この日は天候に恵まれて風もなく波も穏やか。せせらぎの水面に映る紅葉の影も鮮やかです。
大泉水の畔(ほとり)にある吹上茶屋にある木には雪つりも作られていて、庭園では秋から冬に向けての準備が進んでいました。雪国でない東京で雪つりが見られるとは思いませんでした。
今年の紅葉はもう見ごろを終えてしまったと思いますが、写真で秋の残り香を少しでも感じてもらえたらうれしいです。気が早いですが、来年の紅葉見物の目的地のひとつとしてリストに入れてみてはいかがでしょうか。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年12月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。