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ブログEnergy Bad Boysが、Institute for Energy Research(IER)の論文を引用して面白い図を描いていたので紹介しよう。
この図は、アメリカの電気料金を州ごとに表したものだ。青い色が電気料金が平均より高い州、赤い色が電気料金が平均より低い州である。
ここで電気料金と言っているのは、その州の家庭用・産業用などをすべて含めた平均の電気料金である。
これを見るとわかるように、東海岸と西海岸の民主党支持州、いわゆるブルーステートで、特に電気料金が高いことがわかる。
なおアラスカは共和党が強い州だが、人口密度が低く、かつ面積が広大であるため、電気料金が高くなるという特殊事情がある。
次の図も面白い。
この図は、縦軸が電気料金である。横軸は、直近2回の大統領選において、何%を民主党に投票したかという割合である。50%以上を民主党に投票した州が青い点で示されており、そうではなく、共和党に投票した割合の方が多かった州は赤い点で示されている。
これを見ると、全体として右肩上がりになっている。つまり、民主党に投票した割合が高い州ほど、電気料金が高くなっていることがわかる。
民主党は、共和党よりも再生可能エネルギーの導入などの温暖化対策に熱心である。そのような政策の違いが、州ごとの電気料金の違いになっている、と論文は指摘している。
さて、日本は「グリーントランスフォーメーション」と称して、アメリカの民主党と変わらない政策を実施しているが、それによって、やはり電気料金が高くなっているのではなかろうか。
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