冬になると外食の回数が減っていく訳

平均的な日本人に比べると外食の回数は多い方だと思います。旅行に出かけるのも主な目的は観光ではなく現地の美味しいお店を探して食べ歩くことです。しかし、最近思ったことは外食よりも自分で作る方が美味しい料理が意外に多いということです。

例えば、鍋物です。しゃぶしゃぶや水炊きといったお料理は材料費をケチらなければお店より美味しいものが素人でも作れます。

真昆布という最高級の昆布で出汁を取って、お肉もスーパーではなくデパ地下で購入する。しゃぶしゃぶ用の牛肉であれば100gで3000円前後の米沢牛を日山のような信頼できるお店から購入しています。

水炊きも阿波尾鶏という徳島のブランド地鶏を使ったところ比内地鶏や名古屋コーチンよりも美味しく感じました。

出汁をしっかり取って自分好みのお肉にお金を惜しまなければ満足できる鍋物が食べられます。食材に贅沢にお金をかけてもお店で食べるのに比べたら圧倒的にリーズナブルです。これは焼肉でも同じです。

またおでんも出汁をしっかり取れば具材は出来合いのものでも満足度はかなり高くなります。むしろお店で食べるおでんは甘味が強すぎてあまり美味しく感じなくなってくるから不思議です。

焼き鳥やうなぎのように材料の仕入れや焼き具合に専門的な知識や技術が必要なものは自分で作るのは諦めています。またお寿司やラーメンも仕入れから仕込み、そして商品提供まで職人の技が詰まってますからお店で楽しみます。

さらにフレンチやイタリアンも自分でやるとなれば膨大な手間とコストがかかりますし、せっかくであれば雰囲気の良いお店で美味しいワインと組み合わせて楽しみたいものです。

素材が手に入り調理が比較的簡単なものは、お金をかけて厳選された調味料を入手して、材料も良いものを買ってきて自宅で調理した方がクオリティが高い。これが私の結論です。

という訳で鍋物やおでんといった暖かい煮込み料理が増えるこの季節になると外食するよりも家でのんびりと食事をした方が満足度が高くなります。

おでんは京都の有次(ありつぐ)で銅製のおでん鍋とちろりを購入しました。20万円近くしましたが数年で元は取れそうですし、おでん屋さんよりも自分好みの味に仕上げることができます。

おでん鍋に満足したことに気を良くして今度は真鍮製のすきやき鍋(写真)も買ってしまいました。これですき焼き店に出かけることもなくなりそうです。

自宅で食事をするのが良いのはお酒も自分の好きなものが選べることです。ワインや日本酒の銘柄が自分の好みに合った飲食店は意外に少なかったりします。

そして何より家ご飯なら、服装も気にしなくて良いですし、食べてから家に帰る必要もありません。時間制限もありませんから自分のペースで飲んだり食べたりできるのも最高です。

年末年始は休みのお店も多く、営業していても特別メニュしか出さない強気なお店も増えてしまいます。自宅に籠ることが益々多くなりそうです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年12月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。