再エネは特に日本においては環境へのマイナス要素

きょうはTBSの話。

TBSがNスタで

「エネルギーの問題を安全保障と結びつけて語る高市総理」
「置き去りにされている感を否めない再生可能エネルギー。エネルギーの問題を安全保障と結び付けて語る高市総理。環境問題へ対する本気度は未知数です」
「未来の地球を笑顔にするはずの再生可能エネルギーがいま、岐路に立たされています」

などと高市政権で再エネへのテコ入れの縮小を批判していました。

エネルギーなんてまさに安全保障の重要な要素の一つなんですけど?

まず現状の再エネとかいうものが本当に地球に優しいのでしょうか?
答えは概ねノーと言ってよいでしょう。

エネルギーペイバックタイムという言葉があります。

エネルギー生成設備が、その製造・建設・廃棄までの全ライフサイクルで消費したエネルギー量と同等のエネルギーを発電によって回収するのにかかる期間
という建前になっています。

国連や再エネ推進勢力は
太陽光パネルのエネルギーペイバックタイムは数年だの
新しいものであれば1~2年だのと

原料の採掘、精錬、加工に伴う環境破壊などの負荷はファクターに入れていません。

生態系への悪影響も一切考慮しません。

再エネによってその土地の利用機会が失われる事も
その土地の環境が破壊される事によって失われるCO2吸収機会の損失も
当然のように計算には含まれません。

そもそも再エネ自身がその土地の地理的、地域的条件に極端に影響を受けるにもかかわらず、
ここも考慮に入れていません。

おまけにエネルギーペイバックタイムの計算における
再エネ設備の生産等々に投入されるエネルギーの範囲が雑で
都合の悪い所は計算に入れていないものが多く、
必ず都合の良い数字になるように出来ています。

仮にエネルギーペイバックタイムとやらが
再エネ推進派の主張通りに最新の物なら1~2年で回収できるものであるのなら
再エネ設備をガンガン拡大している中国では
再エネによって再エネ機器の生産が拡大していくはずです。

ですが中国では

【中国の石炭火力は日本の20倍分で更に6倍分建設中】
(2023/3/9キヤノングローバル戦略研究所)

原発の増設も進められていますが、
このとおり石炭火力発電所もガンガン増設されている状態です。

【データから読み解く】世界のCO2排出量推移|オンラインMBAなら『ビジネス・ブレークスルー大学大学院』

www.ohmae.ac.jp

こちらのサイトから画像をお借りしますと、

中国のCO2排出量が異常に増え続けていることがわかると思います。

再エネ、特に太陽光パネルが本当に優れた発電リソースであるのなら
自らの発電で自らを増やせる。
つまり自らの発電のみで生産のライフサイクルを回していけるはずです。

ですが実際には全くそのようなことにはなっていないのです。

そもそも太陽光パネルというのは非効率な代物でしかありません。
太陽光パネルというのは特殊な用途において便利なものと扱わなければなりません。

たとえば電卓なんてごく僅かな電気しか使わないのなら割といけますし、
海洋観測用のブイなんてのも良いでしょう。

もしこれがいわゆる燃料を使う発電機などであれば
非常に大きな装置が必要になりますから
非効率か搭載できないか、いずれにせよ太陽光パネルに比して劣る事になってしまいます。

ですのでそうした限られた用途において有用というものであって、
産業用の主たる電力ソースとして考えた場合は全く信用出来ないいい加減なものでしかありません。

天気によっても発電能力が大きく変わりますし、
夜間は発電できませんし、積雪があっても発電できなくなります。

かつて東芝の半導体工場、今はキオクシアの工場ですが、
たった数秒、数十ミリ秒の瞬断があっただけで
工場が数週間も操業停止となった事がありました。

半導体などの極めて微細な代物を生産するのにあたって
このわずかな瞬間的な停電だけでもエラーとなり、
工場を再稼働させるために生産設備の再調整などを行わなければいけなくなったのです。

太陽光パネルにはこんな安定した電力の供給なんて期待できません。

TBSの方もこうした現実を知っていて
ツッコミを回避するために
「未来の地球を笑顔にするはずの再生可能エネルギー」
などという曖昧な表現を使ったのかもしれません。

再エネ問題については長くなりそうなのでここで一旦話を止めておきます。


編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2025年12月25日のエントリーより転載させていただきました。