2026年の向かうところ:物価が上がる社会は失われた30数年からの目覚め

明けましておめでとうございます。今年も皆様とこのブログを通じて対話していきたいと思っております。よろしくお願いします。

昨年のこの項に「1億2千万の瞳が輝く躍る世界を意識したい」と述べています。一人ひとりが活躍する時代という意味です。年末の日経に労働力人口が増え続け、「年平均で初めて7000万人を超えそうな勢いだ」とあります。人口減が叫ばれる日本においてあれっと思う方も多いでしょう。答えは女性と高齢者の労働力が投入されたのが理由です。年収の壁が改善されたことで今後この数字はさらに増えるとみています。

私は働くという意味は「稼ぐ」という単純な話ではなく、「社会に参加する意識」だと考えています。全ての国民が輝くために外の世界に出る、刺激を受ける、コミュニティに参加することで各自が持つ能力を引き出すことができます。このブログのコメント欄を拝見していると本当に様々な意見があり、皆さん素晴らしい才能をお持ちなのだといつも驚きを隠せないのです。

持てる才能がまだ埋もれている方もいらっしゃるでしょう。それが思わぬ形で飛び出すこともあります。私は周りにいる方が突然キラキラ輝きだす人を時折見るにつけ、「才能を発掘したのだな」と思い、嬉しくなります。別に小難しい才能の話をしているのではありません。片付け上手、運転が上手、人の心を開くのが上手…ごく小さな才能がきらりと光ればに日本は更に磨きがかかります。

なぜ、昨年書いたことを再び持ち出したかというと世界の中で日本人は特筆すべき良さと才能があると実感しているからです。私が読む1/3の書物は日本の歴史書物です。なぜかといえばそれだけ学ぶものがあるからなのです。ただ、日本人はとてもシャイなんです。だから日本流のやり方を他人や外国人に伝えることが上手ではなく、損をしているなと思うのです。

外国人の日本ファンの方は日本を理解しようと大変な努力をしている方が結構いらっしゃいます。私どもはカナダで書籍を販売していますが、小売りの95%は非日本人が購入者です。彼らは日本語の書籍を買い、それを理解しようと努力します。アニメイベントに行けばカナダの人たちが日本の人気アニメを模した歌や演技をします。決して韓国や中国の歌ではないのです。日本の文化の影響力は圧倒しているのにそこに観客を含め日本人の姿はないのです。

私は2026年の期待として「飛び出せ日本人!」になってほしいと思っています。

日本は世界の中では個性的な国なのですが、それがうまく伝わらず埋没してしまっています。つまり損をしています。世界中の人からは「日本人はいい人」という一定評価がありますが、「いい人」で終わってしまっているところがもったいないのです。ビジネスでももっとガッツリ攻めればよいし、先頭に立つことも必要ですが、日本人がトップに立つ在外日本企業はどんどん少なくなっています。海外子会社の社長に「適任者」がいないことが理由です。

外交も遠慮がちだと思います。もっと政府も民間企業と手を組んで日本の商品やサービスをアピールしてほしいのです。またアメリカの子分と思われている日本に自我の芽生えも必要です。自分の国は自分で守るという意識をもっと芽生えさせる必要があります。そしてもっと大事なのは日本が仲良しなのはアメリカだけではないのです。世界中の国が日本と仲良くしたいと思っています。ならばもっといろいろな相手の懐に飛び込んでいく外交もありだと思うのです。

国内に目を向けると物価高だ、金利も上がりローン返済が…、というネガティブな声はまだ多いようです。私の見方では物価はまだまだ当分上がると思います。物価は今よりざっくり2割からモノによっては5割ほど数年かけて上がっていくと思います。とすれば値上がりが当たり前の社会でどう防衛するのか、物価も上がるけど収入も増えるというエスカレーターに乗るにはどうしたらよいか考えるしかないのです。

物価が上がる社会は失われた30数年からの目覚めであり、ようやく普通の世界に戻っただけです。ただそれを知っている日本人は80年代に現役だった高齢者しかいないのです。ならば若い人たちは未知の世界に踏み出したと考えるべきです。縮こまっていてはダメなのです。高速エスカレーターに乗り、ぐんぐん上を目指し、我々昭和の年層を追い越してほしいのです。そのためにはできれば複数のスキルを身に着け、AI時代に負けない才能を引き出せるようにしたいですね。

AIは無視できません。今、AI技術をどこにどう取り込むべきか、世の中で壮大なる実験が繰り広げられようとしており、その格闘が本格的に始まります。もちろん私もそれに参加します。

2026年は否が応でも忙しくさせられる年になると思います。60年ぶりの丙午にもあたります。燃え盛りながらも跳ねる年とされます。ならば私たちも跳ねてみようと思いませんか?

では今日はこのぐらいで。明日は恒例の「ひろの2026年10大予想」です。

bymuratdeniz/iStock


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年1月1日の記事より転載させていただきました。

会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。