これを書く時点でまだ1割ぐらいの議席数が未定なので細かい数字的なことは避けますが、明白なる方向性が出たことを受け、個人的な感想を述べさせていただきます。
まずは高市政権への強力な支持が得られたことに、高市氏及び自民関係者におめでとうと申し上げます。与党で2/3となりそうなので憲法改正を含めたハードルが大きく下がります。かつて出来ないと思われていた数々の施策が今後その可能性の復活につながります。
高市首相 自民党HPより
目先、月曜日の日経平均は爆上げとなるはずで、金曜日の先物で2000円強高となっていましたが、これは与党が300議席越えという前提でしたので場合によりさらに上乗せする可能性もあります。なぜ株価が上がるかと言えば日本が成長できなかった一つの要因、政策への妥協が今後少なくて済むことでよりドラスティックな政策と思い切った展開が期待できるからです。どの業種が伸びるか現時点では断言できませんが、個人的には内需よりも、輸出関連に伸びしろは大きい気がします。
さて、今回の選挙が歴史的展開となった最大のポイントは政治家の世代交代が進んだことでしょうか?もちろん、今回自民党内の世代交代はありませんが、野党、特に旧立憲と旧公明に破壊的影響が出たのみならず、昔の名前出ている共産党や社民連の存在感がほぼなくなってしまいました。更にれいわ新選組に至ってはほぼ終わってしまったわけですが、終わった理由が大石氏の毒々しく「嫌高市」節を説いたことが逆手になったことが山本太郎氏不在に拍車をかけたと言ってよいでしょう。
一方、個人的評価としては政策論争の中で唯一消費税減税は今ではなくてもよいと主張したみらいがゼロ議席から現状8議席(最終11議席)となった点を評価しています。今回の選挙の主題の一つが食品にかかる消費税減税であり、多くの国民がそれに賛同姿勢だとしても必ず一定数は「今じゃないでしょう」という声は存在するものです。私もそうでした。よってその声を一手に吸い上げたのがみらいであり、結果で見ればかなりの拾い物をしたと思います。
さて、今回のランドスライド的自民党の勝利に心配がないでもありません。それは高市氏個人人気によるところが大きすぎるからです。私は今回は政党選挙ではなく、人気投票だったと思います。そして国民的人気を得たのが高市氏であり、高市氏がたまたま所属していたのが自民党だから自民党は誰でも彼でも立候補さえすれば当選する確率が高かったということです。では、多数の自民新人と中道など落選した多数のベテラン議員を比べた時、今回、純粋なる政治の質はどうなったかと言えばベテラン議員を多数失ったことによる政治の質の低下は気になるところです。
多くの自民新人は高市氏の人気にあやかってのぼたもち的当選であり、かつてタレント議員が多数当選したあの時代をほうふつとさせるのであります。それでも国民は「安心、安全」と併せて「安定」を求め、「やっぱり自民党の政権はほっとする」という気持ちを改めて強くしたのでしょう。
かつて政権交代が叫ばれ、二大政党時代ともいわれたことがあります。今回の選挙でそれは瓦解し、当面は自民党独走の時代となるでしょう。となれば求めることは自民党は国民の意見をよく聞くそのような仕組みをつくりあげることでしょう。議員とは民の声を反映させる代弁者なのですが、野党がほとんど機能しなくなった現在において民の声を自民党に直接的に届けられるようにしないと本当の独裁政権になってしまいます。それだけは避けなければなりません。
ところで選挙期間中、あるウェブサイトで「あなたはどの政党を支持するか」と銘打って各政策ごとにYES-NOで順番に選んでいくと適正な支持政党が出てくるようになっていました。私もやってみたのですが、笑ってしまうことに4つぐらいの政党がほぼ同じぐらいの比率で出てきました。つまりそれだけ政党間の政策の差がなかったとも言えるのです。
私は何年も前から自民党も左に寄ってきたと申し上げています。特に岸田政権あたりからは真の意味での中道ど真ん中でその心はポピュリズムであります。高市氏も外交などは保守色が強いですが、それ以外の政策は必ずしも保守一色ではなく、緩和的財政などを含めごり押し政策ではありません。高市政権が出来た時、4年ぐらいやるのでは、と申し上げましたが、あとは氏の健康状態さえ維持できれば少なくとも4年ぐらいは政権を牛耳っていくことになりそうです。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年2月9日の記事より転載させていただきました。