朝日新聞出版社のAERAデジタルが「公明党参院議員A氏」の匿名発言として中道改革連合を否定するようなコメントを掲載したことをめぐり、公明党参院側が「誰一人取材を受けていない」と全面否定し、厳重抗議する事態となった。しかも、朝日側は2024年10月にもAERAで「架空取材」と指摘され謝罪しており、再発防止がまったく行われていないことを懸念する声が高まっている。
- AERAデジタルは「公明党の参議院議員A氏」とする匿名コメントとして、「正直、うちはうまくやった」「中道でやってもかなわない、一緒にやっていく意義もない」などの発言を掲載した
- これに対し公明党の参院会長・広報委員長は、参議院公明党所属の21人全員に直接確認した結果、誰一人として当該記事の取材を受けていなかったと公表した。
- 公明党は、党の公式見解は9日に出した正式声明のとおりであり、記事にあるような発言・認識は一切存在しないと明言した。
- 同会長は「A氏」は実在しない人物であり、記事は取材をせずに架空の発言を作り上げたものだとして「悪質」と断じ、朝日側に厳重抗議した。
- さらに、当該記事は中道改革連合を分断しかねない内容で、政治的影響も大きいとして問題視した。
- これに関連し、2024年10月にも朝日新聞出版社はAERAの記事で架空取材があったとしてお詫びしていた事実が改めて指摘された。
- この記事では「東京都八王子市の自民党市議A氏」の証言が掲載されたが、八王子市議会自民党会派(新政会)所属11人全員が「AERA編集部や今西憲之氏から取材を受けていない」と否定し、会派として抗議していた。
- 萩生田光一元政調会長の事務所も、過去にAERAおよび今西憲之氏から「事実と異なる内容」があったとして訂正・謝罪を受けた経験があると明らかにしていた。
- これらを踏まえ、「匿名証言の実在性」「取材手法」「編集責任」を問う批判が拡大している。
今回の「A氏」発言は公明党側の全面否定で信頼性が大きく揺らいだうえ、24年10月のAERAの架空取材問題とも重なり、朝日側の説明責任は一段と重くなった。単なる誤報を超え、匿名取材の運用そのものが問われる局面に入っている。
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