骨太の改憲議論を:維新の「9条2項削除論」に期待(山尾 志桜里)

中道大敗により改憲議論のブレーキが解除された今、骨太の憲法改正議論に期待したい。特に維新は、具体的な緊急事態条項と、本質的な9条2項削除論を持っている点で強い。緊急事態条項を実現させ、「9条2項削除論」は、例えば「戦力是認論」と表現を改めて国民に真意を伝え、改憲議論のよきアクセル役となってほしい。

緊急事態条項は、「内閣強化型」の旧自民党案から、「国会機能保障型」の新案へとアップデートされており、すでに維新・自民・公明・国民民主・有志の間で、相当程度の中身の合意が詰まっている。憲法審査会で条文案ベースの議論を始める機は熟しており、今国会で集中的に議論すれば、十分実現可能だと思う。ただし、内容が国民には十分伝わっていないため、国会の外での国民対話は必須だろう。

また、戦後政治の矛盾が凝縮された9条に関しては、自民党が安易な「自衛隊明記論」に逃げており、これでは日本は「戦力を持たない国」のままになってしまう。

自衛権を「戦力」として正面から認め、統制するには、戦力不保持を定めた9条2項の削除こそが王道である。

維新には、この王道路線で自民党を説得し、日本国民とも広く対話してほしい。ただ、「9条2項削除論」という表現では本来の目的が伝わりにくいため、「戦力是認論」として丁寧に説明した方がよいかもしれない。国民の多くが、その健全な常識を働かせ、理解してくれると思う。

なお、朝日新聞を含め、メディアのアンケート項目にも問題があると思っている。

衆院選当選者、改憲賛成派が9割に 自衛隊明記8割 朝日・東大調査:朝日新聞
 衆院選の当選者のうち、憲法改正の賛成派が全体の93%に上ることが朝日新聞社と東京大学・谷口将紀研究室の共同調査でわかった。前回2024年衆院選時の67%から大きく上昇した。具体的な改正項目としては、…

「自衛隊明記論」だけでなく、「9条2項削除論(戦力是認論)」も項目に入れるべきだ。本来自民党がしてきた提案でもあり、現在も維新という一部与党がまとめた提案でもあるのだから。


 

(編集部より)この記事は、山尾志桜里@ShioriYamaoのポストを、許可をいただいた上で転載いたしました。