GoogleとYahoo Japanの提携について - 小川浩( @ogawakazuhiro )

2010年07月30日 09:10

Google とYahoo!Japanの提携が話題になっていますが、僕はたいして驚いてもいないし、実はそうらしいという情報も事前に得ていましたので、ああ 本当だったんだ、と言った程度の思いです。

それはともかく、MicrosoftのBing担当者は安穏としてられませんね。これは同社の国内でのネット戦略を数年分遅らせてしまったことになるのですから。
また、SEO業者もまた、突然メニューの一つがあまり意味がなくなってしまった(Google 対策もYahoo対策もさほどかわらなくなってしまった)わけですから、しばらくは対応に追われることでしょう。
とはいえ、たいていのネットユーザーにはどうでもいい話だし、社会全体をみれば両者の接近は、対Microsoftの作戦行動に過ぎない、と言えるでしょう。


御存じの通り僕は「アップルvs.グーグル」という本を書いており、この二社がいかに世界に影響を与える存在になったかを解説しています。GoogleがYahooと組んだことは業界の人間には大きなニュースですが、逆にいえば狭い業界のローカルニュースになってしまった気がします。MicrosoftがOSをリニューアルしても、やはりローカルニュースです。

しかしAppleがiPhoneやiPadの新製品を出せば社会現象を生み出すし、Googleが新しいWebプラットフォームで家電や自動車、電話等の異業種に進出するたびに、産業全体のあり方を変革してしまうインパクトを生むでしょう。

つまり、もはやハードディスクに組み込むソフトの時代でもなく、ポータルによるWebメディアの時代でもない。従来型のPCや携帯電話の中だけの話や検索やどうのこうのという時代ではない。AppleやGoogleのようにネットとリアルの接点=ゲートウェイに積極的に関わる企業でないと、大きな注目を集めることができなくなっているということです。
Appleはハードウェアという、人間がWebに触れる物理的なリアルな入口として、GoogleはWebが人間のリアルな社会へ滲み出す出口として、大きく動き始めています。
それはまるで、映画「マトリックス」のようです。主人公ネオが人間の側からバーチャルへ踏み込み、宿敵スミスが反対にバーチャルの、プログラムの側からリアルに踏み入れるように。

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