中国でネット販売をするにはどうするか?中国起業術

2010年12月03日 21:10

 日中間の領土問題が、非常にクローズアップされた2010年であった。日本国内では、対中国に対する付き合い方ということが、日中国交回復以降、最も論じられた年だったのではないだろうか?
 今年の秋口から、激化した日中の関係だが、徐々に落ち着きを見せ始めている。今日の新聞で、『レアアース輸出おおむね通常』というニュースが出ていた。
 私自身、貿易業を営むものとしては、日中関係の悪化が進むと、商売上非常に影響するので、内心どきどきしていたのである。


 また、日本企業の中国への企業進出支援という面でもお手伝いしているので、その部分についても、今後、どのような展開になるのか不安があった。しかし、日本から中国への進出案件は、後を絶たないのが、現状である。
 今、もっともホットなビジネスの一つは、『中国進出支援』である。日本の中小企業の生き残りをかけた市場開拓をテーマに、中国進出をすでに果たしている日本企業が、まだ、中国進出を果たせていない企業に対して、中国進出支援を行うケースが増えてきている。また、インターネット上でも、中国進出を支援を呼びかけるサイトが非常に増えている。『中国市場で物を売る!』をテーマに、インターネットショッピングモールを運営する最大手、 『楽天』と『YAHOO』との一騎打ちが始まっている。楽天は、中国最大の検索エンジンである百度と手を組み、YAHOOは、中国最大のECサイトであるTAOBAO(陶宝)と手を組んで、日本企業の中国進出の支援をしている。この動きに、中国政府も非常に敏感に反応している。当初は、日本からEMS(国際郵便)を使って中国に個人輸入という形で、商品を送って販売するビジネスモデルを提唱していたが、このことに対して、中国側では、規制をかけはじめた。本来、EMSで個人使用を目的にする商品は、アメリカドルで50ドル(約4300円)以下の商品に関しては、関税をかけないという方針であったが、そのハードルを一気に下げ、今年の9月からは、50人民元(約700円)以上の商品に関しては、個人使用を目的にしていても関税をかけるという方針に変わった。
 政府関係者からの話では、『海外から中国にEMSを使って商品を送りこまれるのは、空爆を受けているような気分である。』と述べていた。
 中国では、正式通関する場合には、日本の消費税あたる増値税が17%で、化粧品などの贅沢品に関しては、50%近い関税をかけている場合もある。EMSで個人荷物として中国国内に送られることが激増し、増値税と関税を支払わないで中国国内に商品が送られるケースが急増した。そのことを危惧し、税に関する最低ハードルを一気に引き下げたと見られる。
 インターネットを通じて、海外の商品を簡単に買える時代になったことで、中国でも若い世代を中心に個人輸入というものを意識しはじめた。しかし、この流れに、ブレーキをかける政策をとったことは、正式通関を行って輸入している業者からの反発などを考慮して、関税のハードルを下げる政策がとられたことが考えられる。
中国では、中国国内で商品販売する場合には、どんな場合にしろ、法人を持つことを義務付けられている。また、インターネットを用いて販売する場合には、中国では、『電子商務』という営業権が必要になる。しかし、電子商務という営業権は、基本的には、外資企業では取得困難である。行政指導により、外資が、中国国内でインターネット販売を自由に行なうことを規制しているのである。
 しかし、現実問題、中国で日本企業がインターネット販売を行なっているケースがある。外資の規制業種であっても、中国の内資企業であるならば、インターネット販売は、規制対象にはなっていない。この秋口から『中国楽天』が出店に関する説明会を中国の主要都市で行っていたが、出店条件は、『中国で法人を持っていること』が条件である規定していた。しかし、問題は、外資企業におけるインターネット販売を規制していることを考えても、中国系企業の協力を得なければ、法的に正しいインターネット販売ビジネスを営むことが出来ないのである。
 そこで、今、非常に注目されている中国法人の登記方法であるが、中国人投資の会社であっても、法人代表が外国人名義(日本人)という法人登記の方法がある。中国内資系企業の唯一の問題点は、人民元で得た利益を、海外に送り出したいと思って、それが出来ないことである。
 ものは考えようであるが、中国国内で得た利益を、中国国内で貯蓄、還元するという考えであるならば、内資系の外国法人代表の法人というものは、非常に使えるのである。
 内資系企業であるので上海で法人登記する場合も、資本金が10万元(130万円)から可能である。ちなみに、外資では14万ドル(約1200万円)の投資が必要になる。資本金のハードルも低いのである。
 中国で起業して、中国市場を開拓していきたい。インターネットでB TO C ビジネスを行いたいという企業は、内資系外国法人企業を選択するケースが増えている。条件は、中国人のパートナーが1名必要になることである。
 中国で商売をする上で、中国人の友人がなければ、とても、外国人だけではできない。中国でビジネスをするには、現地のパートナーが居て、成立できるといえる。また、資本金と登記費用などを合わせても、300万円ほどで起業資金が間に合う。一般的に、プチ起業を考えている日本の個人、中小企業の予算は、300万円~500万円というのが非常に多い。金額的にも、マッチしている。そのことを考慮しても、中国で起業するという点で、このようなビジネス形式が今度、益々普及すると見ている。


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