GALAPAGOSが成功する(かもしれない)唯一のポイント

2010年12月07日 08:29

今月10日から発売されるシャープのGALAPAGOS。3日からの予約開始を受けて店頭でも実機を置いて、申し込みの受付用紙を配付している。実機を触ってみて、また、その特徴をよくよく確認してみると、このGALAPAGOSが成功するポイントが見えてきた。いや、成功するかどうかわからないが、訴求点と絞るべきターゲットが見えてきたと言ったほうがいいかもしれない。


シャープというメーカーは、ソニーなどとは異なり、総合家電メーカーに分類される。つまり冷蔵庫や洗濯機などのいわゆる白物家電も製造販売しているわけだ。同様のメーカーには、ご存じのパナソニックやパナソニックに吸収合併された三洋電機がある。彼らは古くから地域地域に販売店を組織し、販売店と一緒に商品を売っていくという手法をとっていた。近年では家電量販店やカメラ量販店などの勢いがすさまじく、都市部ではそれら量販店が販売することが多いが、郡部や地方などではまだまだメーカーの販売店が地域密着型で家電を販売している。

それら販売店の大きな特徴は、製品だけではなくサービスまでもを顧客に提供してくれること。販売店のおじさんが、テレビやDVDなどの設置などを家まで出向いておこなってくれるのだ。つまり、おじいちゃんとおばあちゃんだけの家にとっては心強い地域の電器屋さんと言える。そして、いまは高齢化社会。いまこそ販売店のようなきめ細やかなサービスへのニーズが高まっている。

そこでGALAPAGOS。いっそのこと、iPadなどと競合しようとはせず、高齢化社会に特化した製品としてアピールしてはどうだろうか。GALAPAGOSでは、「TSUTAYA GALAPAGOS」という電子書籍ストアから、新聞や雑誌を毎朝、または発売日に自動的にダウンロードしてくれる。わざわざWebサイトに行ってダウンロードする必要がない。これはあたかも新聞の宅配のようでもあるので“宅配”と言えば、高齢者にも伝わりやすいだろう。

インターネットという媒体はプル型メディアといわれる。自分から情報を探し出して、引き出さないと手に入らないし、重要な情報にも出合えない。しかし“宅配”される新聞や雑誌は、プッシュ型のメディアだ。送り届けられる情報の束に目を通しながら、自分の知らなかった情報に出合うことができる。

そのような、ある種プッシュ型メディアGALAPAGOSを、高齢化社会の主役である高齢者にターゲットを絞り込んで販売するわけだ。ボタンも少なく10.8型の大きな画面をもつホームモデルは、高齢者がそのような情報に触れるにはぴったりの端末だ。アメリカでのキンドルは高齢者の購入が多いという。文字を適宜拡大して読むことができるので高齢者に優しい端末として買っていくらしい。GALAPAGOSもXMDF形式という同社自慢のファイル形式を採用しているので、文字の拡大縮小はお手のものだ。高齢者はガラパゴスの名称なんて気にもしないだろうし……(笑)。

問題は、現状Wifiのみの対応というところだが、来年早々にはドコモから5.5型モデルが発売される予定なので、10.8型モデルも3G対応は可能なはずだ。またWifiであっても、通信業者などの会社と組んで、Wifiのルーターと同時に販売、高齢者の家で担当者が設定までしてあげれば、彼らにも使えるのではなかろうか。もちろん地域の販売店を巻き込んでサービス込みの販売方法もあるだろう。

現在は、郵送とネットでの申し込みのみの直販しか購入方法はないが、直販にこだわらず、前述のような販売方法を取り入れて、大々的に高齢者にPRしていけば、ドコモのらくらくホンやフォトフレームのように意外と地味にブレイクするのではなかろうか。もちろんコンテンツが充実していかなければ、ブレイクどころではないのは言うまでもない。既刊書籍のみならず、「いきいき」などのような高齢者向けコンテンツも電子化して充実させてはどうだろうか。

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