宝くじと競馬とFX、そしてパチンコ

2010年12月25日 06:59

株式投資に懐疑的な日本人が、なぜこの4つには盛り上がるのか。それは、これらが株式投資よりも遥かにフェアであるからである。


最もフェアなのは、競馬。誰にでも勝つチャンスがあり、ほぼ平等だ。ある種のインサイダー的な要素はあるが、そこは普通の情報戦。どのような経済活動にも、情報による有利不利はある。それがないのが、宝くじで、その意味では、最も宝くじが平等だろう。だから、宝くじが日本では一番人気がある。世界で、宝くじをまともな人間が買うのは日本だけだから、日本人のフェアネスへの志向は極めて強いといえるだろう。フェアネスのためには、60%を国などに献上しても構わないというのであるから。

競馬も同様に人気がある。競馬も、これほどまともな人間が馬券を買う社会も少ない。それは日本の競馬界の努力の賜物で、フェアであることに異常に神経を使っているのは、我々にとっては異常に思えるほどであるが、その結果が馬券の売り上げの高さに繋がってきた。

八百長がないと分かれば、競馬は本質的に極めてフェアなギャンブルである。強い馬、レースで速い馬を当てればいいのだから、純粋な頭脳、情報ゲームだ。

一方、株式投資においては、真実が存在しない。買うべき正しい株というのは、値上がりするかどうかで決まるわけで、それは将来の人々の行動による。そして、この人々の間には、財力において決定的な違いがある。そして、財力がある人々が買い上げれば、その株は上がる。さらに、情報の操作も、この財力のある人々あるいはその仲間達が行っているから、さらにフェアネスに疑問が生じる。

さらに現在SECが踏み込んでいる新しいインサイダー取引とは、このような仲間内のインサイダーの一種であるが、インテリ社会同士の情報交換であり、これは階級、インナーサークルの話であるから、フェアネスには更なる疑問が生じる。

FXも為替は、それは大きく動かせる人々がいることは事実であるが、日本人に人気のFX取引法とは、基本的にボラティリティを利用した丁半賭博であるから、大きな流れからは自由であり、これはまったくのじゃんけん投資だ。大きな流れに影響を受ける、スワップポイント狙い、つまり、金利差を利用した外貨預金のレバレッジかつ低コスト版というFX投資は円安の流れに依存していたから、もはや下火で人気がない。

一番のFXじゃんけん投資の問題は、ミセスワタナベがあまりに有名になったために、ミセスワタナベを狙って、ボラを作って巻き上げようとするプロのトレーダーが出てきたことで、FX取引業者に対するフェアネスへの疑問とあいまって、今後は人気が低下していく可能性がある(既にこの流れになっているが)。FX業者は伝統的にフェアネスに対して疑義をもたれており、今後は、さらにここが大きな課題となるだろう。

そしてパチンコである。

パチンコはこれらとかなり違う議論であるが、人気があるのは動かしがたい事実である。これは頑張れば、誰でも勝つチャンスがありそうに見えるところが、人気のきっかけで、ゲームとしての中毒性もこれにあいまって人気を高めている。

社会的にはパチンコは大きな問題であるが、これはあまりにグレーゾーンが多次元において存在しているからで、完全合法化し、公営化することにより、解決する問題が多いと思われる。

現在のパーラー業者を一掃することは出来ないし、望ましくない面もあるから、現実的には、カジノを解禁し、カジノの中に、より効率的な、フェアで回収率の高いパチンコが登場することにより、変化を促すという政策的戦術となるだろう。

カジノはエリアを限定し、コントロールすれば、街の景観やコミュニティとの関係などもより望ましいものに変わっていくだろう。

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