脱原発時代の日本のエネルギー政策

2011年03月24日 21:44

早いもので地震から2週間が経過した。この間政府は一体何をしていたのであろう?被災者の救助。福島での原発事故対応。確かに何れも極めて重要である事は否定しない。

しかし、厳しく言えばこれらは現場対応であり、政府が明確に方針を打ち出せば後は現場の仕事である。政府がやるべきは現場を励まし、後顧の憂いなく仕事に専念出来る様環境整備をする位だ。

震災から2週間が経過した今、政府に取っての最重要課題は、原発を継続するか否かの判断をし、国内外にメッセージを発する事だと思う。

勿論、継続せずとの判断に至った場合は、原発の抜けた穴を何で埋めるのか、明確に説明する必要がある。

私は、震災後丁度1週間で原子力発電の終焉を投稿した。ドイツが脱原発に舵を切った事で世界の潮流がこの方向を向かうと確信したからである。

そして今日偶然沖縄タイムスのこの記事を発見した。

 

【ジュネーブ共同】20日付のスイス紙ル・マタンは、福島第1原発事故を受けた世論調査を掲載、将来的にスイス国内の原発廃止を望む意見が87%に達した。2009年の調査では73%が「原発は必要」と答えていた。

 スイス国内では原発5基が稼働中。このうち稼働から約40年が経過する2基に関しては、62%が「閉鎖すべきだ」としている。調査は17~19日、約500人を対象に行われた。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-03-21_15708/

何と、原発廃止を望む意見が87%に迄達している。これでは原発から離脱するしかないだろう。

言うまでもなく、ドイツ、スイスは共に高度な技術力と国民の高い民度で知られる国である。そして何より日本の様に地震や津波がある訳ではない。

その両国が原発に対しここまで否定的な状況下、福島で大惨事をを起こした日本がこれ以上原発を継続する客観的正当性はないと考える。果たして、日本政府は国内外にどの様なコメントを発表するのか注視しているところである。

問題は、原発を電力政策の中核にしてここまで来てしまったと言う、ある意味つんのめり政策の破綻である。中東のカントリーリスクが高い事もあり、石油火力を減らしその分原発でカバーしている。

電力

2018年時点で原発の割合を40%に想定しているが今となってはこれはあり得ない。差分を何で埋めるか?これが今後政府腕の見せ所である。

それにしても、如何なる理由でこういう無理をしなければならなくなったかである。

電気ー1

この図が示すのは、産業界は省エネに努力した結果1975年以降殆どエネルギーの消費を増やしていない。増えたのは民生と運輸である。判り易く言えば、我々日本人は家庭内でそしてマイカーでかなりのエネルギーを贅沢に使うようになり結果原発が必要となったと言う事である。

一方、全エネルギーの中で電力の占める割合も大きくなっている。

電力ー2

一般家庭でも石油ストーブやガスストーブが電気を使う床暖房に駆逐され、調理に使うガスコンロが電気調理器に取って代られる現実が理解を容易にしていると思う。反省すべきは、ガスや灯油を使っておれば事なきを得たのに、電気に切り替えた事により原発推進がマストになった事であろう。

原発の最大問題は今回の福島の様に事故による汚染であるが、通常の火力発電所の様に、需要に対応して生産量を調整する事が出来ない点である。

電力ー3

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