タイムマシンが実現する

石田 雅彦

科学リテラシーは大事です。ちょっと面妖な研究結果が出ても冷静になろうよ、というブログ。ニュートリノが光より高速ってニュースで、週末はネット上も大変だったんだが、より詳細な検証が必要な発表で、特殊相対性理論の見直しなんてまだまだトンデモない、と言ってます。科学的な論調を無視し、騒ぎを大きくするばかりの報道内容にも研究者として苦言を呈してるんだが、確かに新聞やテレビは「タイムマシンが可能か」とか「相対性理論が終焉か」みたいなことばかり連呼してましたね。あれは視聴者や読者にわかりやすく説明しようとして墓穴を掘った感じがあります。送り手の側の気持ちはわからなくもないんだが、研究者からするとかなりイライラする表現だったらしい。
油断するなここは戦場だ
科学と報道の間で (ニュートリノの速度と光の速度)


金融危機。不透明な感じ。米国のFRBや地区の連邦準備銀行総裁による委員会、FOMCが、先週、短期の債券などを売り長期の国債を買うと決定したようなんだが、このブログではこの「ツイスト・オペ」について分析しています。打つ手がもうないので、しかたなく採った手段という感じなんだが市場の反応は鈍い。ブログ主は、中央銀行に過度な期待を持つのは難しいと言っています。
牛さん熊さんブログ
ツイスト・オペの効果は一時的か

こっちも金融危機。ズルズルやってます。ギリシア危機について、影響は限定的なんじゃないか、という論評もありますが、大方の見立てはけっこう怖いことを言ってます。なんたって日本の財務大臣が「大変だ大変だ」と騒いでるくらいだ。で、このブログも悲観的。すべてが引っくり返されちゃう危険性を述べています。
moltoke_Rumia1pのブログ
EU債務危機 ついに来てしまった掌返しの瞬間。

財政。悩ましい話題。どうも日本中、財政や金融政策については、批判のための批判に陥ってしまってますね。小さな政府派も大きな政府派も減税派も増税派もリフレ派も、自説を放り出して誰かを批判することに血道を上げてます。増税は景気回復に水を差すと言われ、景気対策は国債を増やすと言われ、社会福祉はバラ撒きと批判される。政治家にとっては、にっちもさっちもいかないトリレンマ状態ということです。
dongfang99の日記
地雷を踏むような状態

CG。これはすごい動画。ドラマチックな生物界の出来事を豊かな演出でリアルに再現。ええ、どうなっちゃうの、という感じで引き込まれ、冷徹な自然界の掟に戦慄しつつ、また最後が圧巻です。
カラパイア
クモの巣にかかった蛾が蜘蛛に捕食されるまでを繊細で精密なフルCGでモデリング「Loom」

沖縄問題。そうなのかな、というブログ。ヒモ付きじゃない政府の地域交付金なんだが、岡田克也前幹事長が民主党のマニフェストの一部貫徹を目指し、導入したものだという解説です。沖縄開発庁が内閣府に入ったことで、4798億円の中の3000億円を一括交付金で沖縄県へ出せ、ということになったそう。引っかかるのは、これが基地問題と無関係という「意味」です。
国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行
「沖縄振興一括交付金」は“普天間”とまったく無関係

歴史。参考になるブログ。ルネサンス以前のカトリシズム世界では「科学」と「技術」は分けられ、宗教に取り込まれ、停滞がちな科学よりも、見下され、差別されていた技術の分野から新たな革新が生まれ、近代啓蒙主義が育った、と言う内容です。
matsui michiakiのブログ
17世紀の科学革命

原発。電源三法ってのは、柏崎刈羽原発の誘致の際に田中角栄と現地の市長が考え出したアイディアだったらしいんだが、交付金でハコモノを作ってその維持管理でまたカネがかかるというカラクリになってますね。地元で降ってくるカネをもらう人たちは、ずっと地元に住み着き、原発を忌避する人や誘致のゴタゴタにうんざりした人はすでに地元から離れてるという構図もありそうです。
日々雑感
原発建設計画の山口県上関町の町長選で原発推進派の柏原氏が当選 とりあえず交付金で温泉施設がオープン!

エネルギー。一面の事実という感じ。電力供給や技術的な研究費などについての世論調査の結果から、世代別の意識の違いを分析してます。ただ、原発事故の影響を考えれば、老い先短い世代より将来の長い世代のほうが安易な原発再稼働に対して抵抗感を持つのは当然だと思いますね。
非国民通信
隣人の生活程度は低くなっても電力消費を少なくすべきだ

死刑。考えさせられる。日本ではあまりニュースに取り上げられませんでしたが、先週、米国で一人の死刑囚が死刑になりました。その原因が果たして人種差別にあるかどうか、ちょっとわからないんだが、冤罪じゃないかという抗議が全米で盛り上がった中での刑執行だったわけです。死刑制度の是非論はいろいろあるが、後に冤罪が証明されても取り返しがつかないじゃないか、という議論がある。このブログでは、ヘイト・クライム法で処刑された死刑囚の最後の晩餐についても紹介。死刑で何が解決されるのかと疑問を投げかけています。
hip hop generation
People Everyday 憎しみと平和、ふたつのスピリット

マンガ。出版社が大変だという話。返品を考慮せずに印刷数だけ増やしていくと誰が得するのかと言えば、作家と印刷屋、紙屋ですね。マンガに限らず、全体として雑誌、書籍などの印刷物の売れゆきは下がってるわけで、特定のマンガだけ売れ続けてる、というのも幻想でしょう。ただ、新聞の「押し紙」は広告収入につながるが、この場合は出版社に大きな利益はありません。つまり、それだけ特定の商品にすがらないとやってけないという状態に追い詰められてるわけです。
YUCASEE MEDIA
人気漫画「ワ○ピース」は新聞の押し紙と同じ?

クラシック音楽。久々にイケメン。このブログ主はクラシックを聞き込んでる感じですね。演目によっては睡眠導入状態になるので敬遠気味の人も多そうです。しかし、垣内さんってイケメンです。まじで「のだめ」な感じ。それにしても小澤征爾さんって半世紀も前にこのコンクールで優勝してるわけで、そりゃ体調も悪くなるわけです。
夾竹桃日記
ブザンソン指揮者コンクールで垣内悠希さん優勝

アプリ。ネガティブな言葉をポジティブなものに変換してくれるわけなんだが、2010年秋の全国高等学校デザイン選手権大会で女子高生が考えたアイディアをアプリにしたらしい。たとえば「愛想が悪い」は「媚びを売らない」とか「他人に流されない」というような辞書的な言葉を紹介してくれます。凹んだときに勇気づけられそうです。
AppWoman
女子高生のアイディア!短所を長所に変換してくれる素敵アプリ

サイエンス。おもしろい試み。ヨコハマトリエンナーレとのコラボイベントとして藤田一郎教授(大阪大学・視覚神経科学)と横尾忠則氏の対談(「みること、えがくこと-脳科学とアートとの対話」第34回神経科学大会のサテライトイベント)が開催され、これはその報告ブログ。横尾氏の「Y字路」シリーズのエピソードが興味深い。脳科学でわかり過ぎるのはどうか、という細分化へ入り込み過ぎるサイエンスへの疑問を投げかける。ちなみに、ヨコハマトリエンナーレは11月上旬までやってます。
大隅典子の仙台通信
脳科学とアートのコラボ

社会行動。説得力という話。少数派だから自派の数を多くし、理解してもらおうとして自ずから低姿勢になるが、多数派は最初から数を頼んでコミュニケーションを大切にしなくなるのでは、ということです。じゃ、説得によって多数派と少数派が逆転しても、これと同じ傾向が持続するのかな。それとも少数派に転落した以前の多数派は、気を取り直して低姿勢で説得に力を入れるようになるんでしょうか。
内田樹の研究室
多数派であることのリスクについて

iPhone用グッズ。電池がなくなったら誰もがスマホを充電するわけだが、そうした日々のルーティンに彩りを添えるアプリケーション。iPhoneを充電ドッグへ差し込むと、ブラックダイヤモンドなる黒い多角形ボールが5色に光るというわけです。これ、なかなか癒し系かもしれない。
CKIE
interactive ambiance iphone dock

クルマ。かわいい。ドイツ車のミニカーって伝統的なものがありますね。メッサーシュミットの一人乗りなんてのもありました。これはイタ車元祖でBMWの逸品なんだが、これに翼を付けたら飛びそうです。動画に出てくる篠田麻里子ちゃんがかわいい。関係ないがオレはAKBでは彼女がイチバンだと思う。
坂井直樹の”デザインの深読み”
『スクーターを2台持ってきて並べ、その中間に冷蔵庫を置いてこれを削ってイセッタの形を創造した』と言われるBMWイセッタ

ロシア。おかしな話。ロシアが極東へ食指を伸ばし始めてます。中共と利害が相反するわけで、この地域の将来がどうなるか不安ですね。再びロシアの南下政策か、という司馬史観みたいな話も出ています。ロシアの人材はこの二人しかいないのか、政敵を闇に葬ってるのか、いろいろ疑ってかかれば切りがないんだが、いずれにせよプーチンって人のキャラは日本にとって難敵です。
きまぐれ発言
ロシア大統領の交代

新聞。予想通りという感じ。売上げが漸減し続けている主な理由が広告減だということで、販売数はそれほど減ってません。さらに興味深いのは、新聞の広告収入と企業が新聞広告へ出した経費との差額なんだが、2010年で1900億円ある。これが広告代理店などへ入ってるというわけなんだが、当然とみるか暴利とみるか。
Garbagenews
広告収入さらに減少・新聞業の売上高をグラフ化してみる(2011年分反映版)

政治とカネ。さて、小澤関連裁判のゆくえです。どうなるか誰もわかりませんね。日本の司法は小沢一郎氏をヘイトしてますから、このブログのように判決も完全無罪はないだろう、という予想もあります。検察の権威維持という社会の秩序の維持を前提に判決を下す可能性もあります。逆に、証言捏造事件で検察神話はすでに崩れているので三人とも無罪になる可能性もある。間を取って、一人か二人に執行猶予付きの微罪を課すかもしれません。どうなるか要注視です。
生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ
豚汁ラーメン400円、あした小沢一郎氏の秘書三人に判決

新製品。EPUB。日本語版がお寒い状態なのでイマイチ盛り上がらないアマゾンのKindleなんだが、英文読みの間ではとても好評ですね。日本の電子書籍環境はEPUBにどう対応するのか。アマゾンから近々発表されるはずの新しい製品は、明らかにEPUBの日本語対応版なんでしょう。日本の出版環境に、これが大きな刺激を与えてくれることを期待します。
engadget
アマゾンが9月28日に発表会開催。タブレット? 新Kindle?