仙谷氏が原発の再稼働が必要と講演

2012年01月08日 10:03

NHKが仙谷氏が原発の再稼働が必要と述べたと報じている。

仙谷氏は、欧米諸国が核開発を続けるイランに対し経済制裁を強めていることに関連して、「イラン情勢がおかしくなったら、原油価格がいまの2倍の1バレル200ドルになるという観測が出ている。いまは原油や天然ガスによる発電に比重がかかっているが、電力の安定供給のためには原発の再稼働が相当程度必要だ」と述べました


政権与党、民主党実力者の発言だけに、その意味する所は大きい。

先ず第一に、「原発から再生可能エネルギーへ」等と言った口当たりは良いが、達成困難な馬鹿げたスローガンを廃し、現実的な路線に舵を切ったと言う事であろう。

次は、前首相で浜岡原発を停止させた、テロリスト菅直人の完全否定であり、同時に政治的な殺害である。

以前、ビンラディン殺害で最も得をするのは日本で説明した通り、テロリストの最終運命とは殺害による幕引きと相場は決まっている。従って、2012年の幕開きに際し、仙谷氏が民主党の忌まわしい過去に終止符を打った事は朗報と理解する。

同様、「原発から再生可能エネルギーへ」のスローガンで、本来当選すべきでない政治家の多くが選出されてしまったのも事実である。何度も例に出して恐縮であるが、代表例は勿論意味不明な世田谷新区長である。今後、この種の政治家には逆風が吹き、多くは野垂れ死にする事になると予測する。

さて、問題のイラン危機である。昨年来イランを含む中東の地政学的リスクには何度も言及し、そのリスクを理解した上での、あるべきエネルギー政策を提言した積りである。

野口先生の昨日のブログによれば従来のアメリカの空部機動部隊中心の米艦隊に加え、英国が新型駆逐艦の派遣を決定したとの事である。

7日付al qods al arabi netは英紙daily telegraphの記事を引用して、英国がペルシャ湾に新型駆逐艦を派遣すると報じています。派遣されるのは45型H・M・S Darling(スペルはアラビア語からなので正確ではない)で、英国の最重要艦で、その火力と最新レーダーでミサイル、戦闘機等あらゆる脅威に対抗できる能力を備えていて、ホルムズ海峡の閉鎖を脅迫しているイランに対する、重要な警告になるであろうとのことです。この船は11日に出航して、スエズ運河を通り、ペルシャ湾で現在就役中のフリゲート艦と交代する予定の由。また英国は必要があれば、更に艦船増加のよういがあり、駆逐艦と同型の45型dauntlessが待機中とのことです。

原油供給の90%を中東に依存する日本に取って、輸送路であるホルムズ海峡の軍事的緊張は国家の死活問題であり、これを予防する為の米英の軍事作戦は歓迎すべきである。

余談となるが、このドサクサに紛れ、ロシアが自国民の大量殺戮を止めないシリアとの関係強化に動いている。これも野口先生のブログを同様参照する。

この2隻のロシア艦のシリア寄港は、ロシアとしてのアサド政権支持のゼスチャーであるとコメントしています。

ロシアの目的は、勿論、「死の商人国家」としての火事場泥棒的、シリアへの武器売り込みに決まっている。本当に恥ずべき国だとつくづく思う。

最後に、折角の仙谷氏の提案を慈雨と捕え、どうすべきか考察する。

「アゴラ研究所」の池田先生や石井氏による、科学的な精査を経た「事実」の発表が今月から積極的に行われている。結果、3.11以降の妄言を駆逐する事になると期待している。しかしながら、良貨が悪貨を駆逐するには少し時間がかかるのではという気もする。

3.11以降、少なくとも原発に係る議論を覆うのは、謂わば「ヒステリー症状」とも言えるもので、真面な議論が難しくなっている。従って、この分野に就いては、精神科医や心理学者の登場、関与が必要ではないかと思う。正気になれば、「アゴラ研究所」が今後発表する内容も自然と頭に入る筈と考えるのである。

人類が地球上で生物の頂点に立つに至った理由としては、人類のみが「火」を使い熟せた事が大きい。明かりや暖を取るだけではなく、火を通す事で生では適さなかったものの多くが食料となり、飢えから人類を救ったからである。

従って、火事で何人死のうが「火の用心」を呼びかける事はあっても、「火の使用禁止」を訴える人間はいない。一方、対照的に福島原発では死者は一人もいないがこの惨状である。

私は21世紀は人口が増え、食糧、水、石油、レアアース等の地下資源の争奪の時代だと予測している。そして、嘗ての帝国主義の時代との違いは「市場」は機能するので、健全な経済を基盤とする「強い通貨」を保有する国は、何の苦も無く欲しいだけ調達出来る一方、そうでない国は調達不可と言う事である。これは、直接その国の国民が飢え死にする事を意味する。

これは、別に日本から遥かに離れたアフリカの国々の話とは限らない。正恩新体制、米に食糧支援増量を要求 昨年末、米は拒否、等は「核」と「自国民の餓死」を武器にした相変わらずの、究極の瀬戸際外交である。昨日の記事で説明した通り、こんな政権が長続きする筈がない。

些か極論となるが、日本が経済の繁栄を引き続き維持し、自国民を餓死させぬ為には、人類に取って第二のプロメーテウスの火とも言うべき、核エネルギーを使い熟し、嘗て火を使う事で、人類が他生物を凌駕した如く、他国に対し絶対優位の状況を構築せねばならない。

今回の仙谷氏の発言が、かかる前向きな議論への扉を開ける事を期待する。

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役


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