おまえの卑しさが顔に出ているぞ

2012年05月29日 19:38

収入を隠して生活保護をだまし取ったり、国籍を変えて他国の枠をかすめ取ったり、複数の相手に同時にプロポーズしたり、ありゃ何なんだ? どんな「芸」なんだ? そう言えば、その前にも、あちこちのテレビ番組でヤクザのように威張り散らしてカネを巻き上げていたやつも、ほんもののヤクザだったのがバレて、南の島に追いやられた。どいつも、こいつも、シャレにならない。笑えない。


いつの世も、オレは賢いなどと自惚れるほどのバカもおるまい。目先でうまく立ち回っているつもりでも、ズルいことをすれば、そのツケは大きい。だから、昔から、急がば廻れ、損して得取れ、と言うのだ。頭が良くても、知恵の無いヤツは、かならず自滅する。

だいいち、顔を見てみろ。こいつら、なんて卑しい顔つきなんだろう。いや、美男美女かどうかは問うまい。だが、表情は、その人の性根が表れるものだ。嫉妬深く、小ずるそうに見あげる三白眼の金ツボマナコ。いやらしくへまがった、すけべったらしい口元。イザとなれば、得意の口先話と嘘泣きでなんとかなるさ、と、世間を舐めきっている本音が見え隠れする態度。鼻息ばかり荒いが、やたら徒党を組まずにいられない小心者。いくらふところにカネを貯め込んでいても、いくら整形だの矯正だのしても、この顔つきの卑しさは救いがたい。

人気商売だ。人様に愛されてナンボだろ? みんなで責め立てるほどの巨悪ではない、などと弁護するやつがいるが、いっそ、世間があっけにとられるほどの巨悪だったなら、どれほどマシか。芸能人にあるまじき、あまりにも、せこく、あさましく、小ずるい立ち回りに、踏みつけてやりたいほど、向かっ腹が立つ。あるいは立ちくらみ、もしくは湯あたりか。

魅力、というのは、人間の度量の大きさだ。表も裏もなく、公明正大、明鏡止水。しずかに笑っているだけで、まわりの誰もが楽しくなるような話題の中心。やることは、大胆不敵、豪放磊落。その人が出て来るだけで、待ってました!と声をかけたくなるような期待の星。芸能人はもちろん、政治家でも、経営者でも、そういう人間的な「花」を身につけるために、これまでどれほど身銭を切って苦労してきたのか、この業界にいて、そんなこともわからないのか。

ある映画の大スターは、全映画会社に潰されかかってなお、ファンの人気の力だけでよみがえり、その後も、自分のところのスキャンダルを取材にきた芸能記者まで丁寧に接待した。いまでも、若手の超人気タレントは、あいかわらず歌は下手だが、スタジオの隅のADやケーブルさばきにまで挨拶の声を掛け、ケータリングの心配りを見せ、みごとにドラマの主役を務める。数年前にいじられ役で出てきただけの無名芸人が、なんでもやってみせる根性を見せつけ、いまでは番組全体がワンマンショーだ。そのうえ、こいつ、あれだけの仕事をしながら、その後、大学もきっちり卒業している。やっぱり、あの人、ほんとにすごいよ、と、まわりに言わせてこそ、そこに求心力が生まれ、さあ、みんなであいつを担いでやろうぜ、ということになる。そして、その現場の熱気が番組になり、作品になり、観客や読者を魅了する。

それを逆に冷やしてどうする? お仲間に私情でかばってもらえばもらうほど、スタジオも、番組も、白々しく、うさんくさくなる。見ている方は、黙ってチャンネルを変える。事務所やスポンサーも巻き添えだ。ガキじゃあるまいに、おまえ一人のために、事務所や番組、スポンサー、国の制度があるわけじゃないことくらい、いい加減、自分で気づけよ。辞めなくていいよ、と言われても、それは社交辞令だ。ほんとうは仕事の足手まといだから、とっとと自分から身を引いてくれないかなぁ、と、だれもが思っていることすらもわからないほど、ほんとうのバカなのか? ムリを重ねても、いったん傷物になった信用と人気は、絶対に戻らない。いずれ、もっとひどい斬り捨てられ方をするだけだぞ。

芸能人に限るまい。近頃は、学歴ロンダだの、自称タレントだの、わけのわからない俗物がいっぱい。なかには、金はもちろん命まで奪う結婚詐欺師さえいる。だが、ズルいやつらは、眼を見れば、わかる。眼は、心を映すからだ。後ろめたいことを秘めて、眼が泳ぐようでは、表に出ることなど、世間も許すまい。だれも黙って関わるまい。うまく隠し通せていると自分では思っても、悪事はバレるものだ。天知る、地知る、我知る、人知る。天網恢々、疎にして漏らさず。古人の知恵を侮ってはいけない。

たとえ貧乏でも、たとえ無名でも、人間として、あいつらのような、あんな卑しい顔にだけはなりたくはあるまい。自分の顔は、自分で作る。日々、しっかりと背筋を伸ばし、自分の顔を鏡に眺め、その眼をじっと見て、我が身をよく振り返り、たとえ世に知られなくても、天地に恥じることのないよう、自分の本業に励もう。

by Univ.-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka 純丘曜彰教授博士 (大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン)

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