自民党はこの3年間一体何をしたのであろうか?

2012年08月26日 09:09

読売新聞が伝える所では、首相問責決議案、来週に提出…自民総裁が明言との事である。

自民党の谷垣総裁は25日、テレビ東京の番組で、野田首相に対する問責決議案について、「週が明けたら議論して決めるが、問責を出さなければいけないということになる」と明言した。29日に公明党と共同で参院に提出する方針だ。野田政権に関しては、「外交などの基本が崩れている。根本は色々なマニフェスト(政権公約)違反があり、与党の中が液状化して物事が決められない状況だ。日本の課題に対応する能力が限界に来ている」と指摘し、早期の衆院解散・総選挙を重ねて求めた。


自民党谷垣総裁のこの発言は特に驚くに値しない。狡猾さが鼻につく自民党で説明した通り、自民党の狙いは簡単明瞭である。

先ず、「政治と金」を手がかりに自民党に取って最大脅威の小沢一郎議員の追い出しを図る。小沢議員さえいなければ、民主党は牙を抜かれ爪を折られた様なもので、最早脅威ではない。

次に国民に不人気な消費税増税を野田内閣にやらせる。今、ここまで来ている訳である。後は、瀕死の野田内閣に引導を渡すと言う段取りである。

本来、こんな単純で露骨なシナリオが海千山千の政界で通じる筈はないと思うのであるが、野田首相の消費税増税への前のめりもあってか、自民党の思惑通りに展開している。

それにしても、自民党はこの3年間最大野党として一体何をしたのであろうか?

野党初年度は自身の野党と言う立場に戸惑い茫然自失で過ごした一年ではなかったか?見るべき業績等皆無と思う。

二年目は、何と言っても尖閣問題での責任である。大前研一氏の「尖閣問題」の歴史を知らない民主党の罪が民主党の外交音痴ぶりを指摘すると共に、中国政府との交渉経緯を民主党に引き継がなかった自民党の罪を断罪している。

立つ鳥跡を濁さずと言う言葉があるが、尖閣で中国との関係を重篤化させた自民党の「業」は深い。

そして、問責の理由に民主党政権の外交の混乱を挙げているが、この主たる原因は自民党が民主党政権にきちんとした引き継ぎを行っていないからではないのか?仮にそうであれば、余りに破廉恥で恥知らずである。

三年目は消費増税では野田内閣に協力した。これに依り、政権獲得後の新内閣の負荷を軽減すると共に、消費増税を野田内閣に主導させる事で政権を弱体化させると言う両面作戦であった。

仕事をしたのは野田政権であり、自民党としての業績等皆無で、単に国民に対し狡猾さを印象付けただけの話ではないのか?

野田内閣不信任を声高に叫ぶのも良いが、国民はそれ以上に自民党を信用していない気がする。

脚下照顧と言う言葉があるが、自民党は徒に政局を弄ぶのではなく、この三年間に何を達成し、現在「何の為」、「誰の為」、「どちらの方向に向かい」、「何をしようとしているのか」自問自答すべきと思う。

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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