「長期分散投資」と「破壊的成功法」は対立するものではなく、選択するもの --- 内藤 忍

2013年03月18日 10:11

資産運用は車の運転に例えられます。例えば、東京から名古屋に車で行く時、300kmの距離があるとすれば、時速30kmなら10時間かかりますが、時速300kmなら1時間で到達できます。

時速30kmというのが、分散投資で積立を使った投資だとすれば、時速300kmというのは、レバレッジ10倍のFXトレードだと思えばよいでしょう。


スピードを出してリスクを取ればとるほど、目的地に到達できる時間は短縮できます。もし、時速3kmで歩いて行ったら、100時間かかります。資産で言えば普通預金のようなものですが、これでは生きている間に目的地に到着できる人はいないでしょう。

資産運用とは、自分が名古屋まで行くのか、大阪まで行くのかを決めて(目標設定)、時速何kmで走るのか(リスク許容度)で走るかを決める行為と言えます。

常に時速300kmで走っていれば、どこかで事故を起こして大破してゲームオーバーです。

しかしもし、自分が時速30kmで走り続けていても、生きている間に目的地に到達できないとわかったらどうするでしょうか?車の運転は、いつもずっと同じ速度で走らなければいけない訳ではありません。

追い越し車線で走る時のように加速して、時速100kmで走ってみる。ずっと高速で走り続けるのは無理かもしれませんが、視界が広く自分がリスクが取れると判断した時に、勝機を見つけて果敢に「1点突破全面展開」する。

そんな提案をしている金森重樹さんの最新刊「改訂版 不動産投資の破壊的成功法」は、私の書いた「資産設計塾【第3版】」の対極にある本です。しかし、2つの考え方は相容れないものではありません。2つをどのように組み合わせ、使い分けるかは、投資家の自由です。

資産運用の世界では、インデックス投資家と呼ばれる人たちが、アクティブファンドを敵視したり、レバレッジをかけてハイリスクの投資で成功している人が、インデックス投資家を小馬鹿にしたりしているようですが、他人の批判をしたところで時間の無駄ではないでしょうか。宗教では無いのですから、異教徒を排斥するのではなく、素直に良いとこ取りすればいいのです。

インデックス積立投資家が不動産投資をしても、FXのデイトレーダーがコツコツ積立をしても、何も問題はありません。

金森さんが、本書で提案している方法は、万人が実践できるものではありません。失敗したら人生ゼロスタートで良いと腹をくくれる人が、やるべきまさに「破壊的成功法」なのです。と言っても、そこには周到なロジックと具体的な手法があります。実践してきた人だけが語ることのできるノウハウが詰まっています。今回の改訂版になって、さらに内容に厚みが出たと思います。

ベンツは4年落ち
マイホームの購入こそやってはいけない危険な投資
ワンルームマンション投資は「丁半博打」
利回り星人に資産は築けない
空室だらけの物件に投資する
木造は金がある人間が買うもの
RCはアクセル、木造はブレーキ
……

そして、あのフレーズも登場します。
「リスクを負わない人間には、リターンを得る資格がないのですから。」

不動産投資家だけではなく、資産運用をしている人、さらに自分のこれからのライフスタイルを真剣に考えている人に、一読してもらいたい作品です。これは単なる不動産投資のノウハウ本ではありません。人生において自分がリスクとどう向き合うべきかを考えさせてくれる、稀有な本なのです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2013年3月18日の記事を転載させていただきました。
オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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