公示価格からみる地価の行方 --- 岡本 裕明

2013年03月26日 02:00

2013年1月1日時点での公示地価が発表になり、全国平均でマイナス1.8%下落に留まりました。この下落率は年々縮小しており、いよいよ、プラス浮上が一年か二年後にやってくる可能性も高まりました。さて、この公示地価の改善ぶりについてどう捉え、今、不動産を買うべきなのか、考えてみたいと思います。


まず、地価が上がった地点が昨年の546地点から2008地点に増えています。活発に動いている不動産はやはり大都市のターミナル駅周辺が主体のようですが、思うにREITの好調さで資金が流れ込んでいるとすれば大手企業が目をつけやすい大型物件が集積できるような地点が主流になるかと思います。

更に株価の上昇などで消費の回復が期待できるなら商業地区の地価の回復も期待できると思います。海外からの投資という目で考えると円安で日本の不動産は一段安となりますので買いやすいのです。円が15%以上も下落したという意味は日本の不動産が15%安で買えるという意味です。

今、世界主要都市では再び不動産市場に資金が流入し始めています。ニューヨーク、ロンドン、香港に留まらず、上海など中国でも再び不動産価格が上昇しています。理由は世界的な金融緩和であり、マネーはもはや地球儀ベースで動き、バーゲンハンターは国境を超えていくのであります。とすれば、例えば東京は世界一の規模の都市であり、その不動産価値は潜在的には高いはずなのですが、欧米主要都市と比べ物価や経済価値比較で考えても安いのであります。その証拠に投資用不動産で6~7%程度で回る物件はごろごろしているのですが、北米ではそうそう見つかるものではありません。仮に目先の値上がり期待もあるとすれば当然、足の早いマネーは流入してくる可能性はあります。

ただし、地球儀ベースのマネーが潤沢にあるという前提ですので例えば噂されるアメリカの金融緩和出口戦略が本格化するようになれば当然そういうマネーは潮が引くように引き上げる可能性はリスクファクターとして考慮しなくてはいけません。

では、住宅地はどうでしょうか? 個人的には動くと思います。場所により数年で1割近い上昇を記録するところも出てくるのではないでしょうか? ただ、一番読みにくいのは2015年の相続税の実質増税後に不動産がどのぐらい動きどのぐらい需要が生じるかという点だと思いますが、基本的には楽観視しています。

最後に住宅ローンが上がるか、ということですが、上がらないとは言いませんが、家計が干上がるほどローン金利が上がることは目先ないとみています。ただ、可能性は低いとは思いますが、国債価格が暴落などするようになれば長期のモーゲージは急騰します。そうなれば住宅市場そのものが崩壊してしまいます。そこだけはリスクファクターだと考えてよいかと思います。

基本的には都市圏の不動産は前向きでよいかと思います。日本の不動産に少し光を当てないと本当に腐ってしまいますよね。

今日はこのぐらいにしておきましょう。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2013年3月25日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。
オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。

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