辣腕上司に教わった7つのこと --- 岩瀬 大輔

2013年04月12日 02:15

昨晩はリップルウッド時代の上司である植田兼司さんと久しぶりに二人で食事をした。25~28歳という社会人としては多感な時期の上司、しかもずっと二人っきりのチームで仕事をしていたこともあり、現在の自分の仕事のスタイルは彼の影響を大きく受けている。

「入社1年目の教科書」をはじめとして彼から教わったことはこれまで色々なところで紹介しているのだが、ここで改めて振り返ってみた。


1. とにかく行動しろ。いますぐ。

「この会社、会ってみたいんですけど」と四季報を持っていくと、「分かった」と言って、その場で四季報に書かれた代表番号に電話をする。「リップルウッドの植田と申しますが、財務担当役員とお話させて頂きたいのですが」。やや乱暴だと思ったが、当時の会社の知名度の高さのお陰で、3回に2回はアポが取れた。とにかく行動すればいいのだ、と思った。

2. お礼に手紙をしたためよ

レターセットを取りだして、万年筆でお礼状をサラサラ書いている様をよく目にして、かっこいいなぁと思った。デジタル時代からこそ、人肌感を。これは自分のありたい姿に近いので、真似するようにしている。

3. 人と話すときはメモを準備して

「今日お前に言いたいことは3つある」。そういって、手帳を見ながら僕と話をしていた。あぁ、僕と話すときも、きちんと伝え漏れがないように思考を整理して、メモをして、話すんだ。そう思った。それ以来、大事な話をするときは、事前にポイントを手帳にメモってするようにしている。正確にいうと、しなければと思ってできていないことも多いが。上司がやっているんだから、部下はもっとすべきですよね。

4. 実務家であっても研究は怠らず

植田さんは東京海上の運用部門出身だったが、同時に金融関係の論文を書いており、本も共著し、大学で非常勤講師を務めていた。僕が保険関係の論文や書籍を出しているのも、この影響がある。

5. 得意淡然、失意泰然

物事がうまくいっているときは淡々と謙虚に。うまくいっていないときは落ち込まずに堂々と構えよ。植田さんに教わった言葉。

6. 情報は誰しも等しく与えられている。活かせるかは自分次第

よく部屋に呼ばれて、「今朝の日経のこの記事、読んだか? これ、面白いだろう」と聞かれた。読んでいたけど、どこが面白いか分からなかった。「この記事は、こういう読み方をすればこういうことが分かるし、あるいは違う見方をすればこういうことも分かるんだ。面白いだろう」と嬉しそうに話していた。情報は等しく与えられている。そこから自分の思考を巡らせることで気づきを得て、チャンスが回ってくる。

7. 人生は長期戦。焦るな。

30代で大企業の役員になった名経営者の話を聞かされた。彼は早咲きすぎて、失敗をして40代前半でその地位を去ってから、経営者として必ずしもバラ色の人生を送ることがなかった。「いいか、岩瀬。お前は絶対に焦るな。人生は長い。50代、60代でピークを持ってくればいいんだ。じっくりやれ」。彼の言葉が心に残っている。

*****
これ以外にも教わったことはたくさんあった。こうやって改めてまとめてみると、20代の頃の上司が自分のその後の仕事観や仕事のスタイルに与える影響は大きいことが分かる。いい上司に恵まれたことに感謝。彼から教わったことを、改めて大切にしよう。若手社会人の方々も、上司や先輩の言葉を大切に。


編集部より:このブログは岩瀬大輔氏の「生命保険 立ち上げ日誌」2013年4月11日の記事を転載させていただきました。
オリジナル原稿を読みたい方は岩瀬氏の公式ブログをご覧ください。

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