「2ちゃん情報流出」で怯え続ける匿名投稿者たち

アゴラ編集部

「2ちゃんねる」はネットの「掲示板文化」を長く牽引してきた存在です。今でもネット上で大きな影響を与え続けているんだが、ネット掲示板の特徴はその「匿名性」にあります。自分の正体を明かさず自由気ままに好きなことを書き込めるからこそ、これだけ広く知られ、せっせと書き込む人も増えました。


しかし、8月25日の深夜ごろ、2ちゃんねるが保持している「個人情報」が流出している、という驚愕の事実が明らかになりました。この「個人情報」は、通常では読めないdat落ちした過去ログを閲覧することができたり、書き込み制限が緩和されるなどのサービス、通称「●」を受けることを目的に、2ちゃんねるへ年間利用料を支払う際に提供されたものです。流出したのは、メールアドレスや書き込み履歴などの情報、さらに支払いをクレジットカードで行った場合、本名や住所、電話番号といった個人が特定される情報も含まれます。

2ちゃんねるがサーバーを置く米国のサービス会社によれば、何者かのサイバー攻撃によりデータが流出したそうです。約4万人の個人情報が流出したとされ、これによって大きな騒動が巻き起こり、同情の念に堪えないんだが依然としてアチコチで残念な煙が立ち上り続けています。ボケと突っ込みの自作自演の書き込みがバレるくらいならまだカワイイほう。ほかの作家への誹謗中傷を繰り返していたライトノベル作家、取引先を誹謗中傷していた映像会社社長の言動が明らかになったり、表題記事でも紹介されているような特定スレへの書き込みや誹謗中傷がバレた国立大女性准教授、大手マスコミ関係者などがいるようです。

さらに今回の「流出事件」との関連で、2ちゃんねる自体の運営にも疑惑の目が注がれることになっています。書き込みの「削除人」をめぐる専用掲示板が流出し、削除人の情報が明らかになった結果、すでに2ちゃんねるとは無関係なはずの西村博之氏が削除に関与している痕跡がうかがえたり、削除人自体の不正な行為に対する疑いが出てきた、というわけ。また、政権与党などの政治的勢力が2ちゃんねるを利用し、世論誘導をしていたのでは、という疑惑も浮上しています。

どうしてこんな騒動が起きているのか、本当にサイバー攻撃が原因だったのか、ネット上では様々な話が飛び交っています。この「現代の風景」というブログが書いているように、西村氏は国税局から約1億円の脱税の指摘を受けていたらしい。彼は2ちゃんねるの開設者であり元管理人だったんだが、2009年にシンガポールの会社へ2ちゃんねるを譲渡し、管理人は辞めている。しかし、2ちゃんねるの広告収入を自分の会社経由で譲渡先の会社へ送金していたこと、その会社から多額の報酬を受け取っていたこと、などから送金額と報酬額との差額も所得に当たると国税当局が指摘した、というわけです。

今回の「流出事件」は、こうした措置に対する西村氏の「報復」なのでは、と「邪推」する人も多いようです。西村氏は修正申告と追加納付をすでにすませているそう。しかし、2ちゃんねるから流出したデータがいったいどれくらいあるのか、ちょっとまだよくわからない。情報を入手した存在について不気味な話もあります。漏洩情報はこの1、2カ月のもの程度、という話もあるんだが、10年分の過去データ、という人もいる。これまで、ネット上で匿名をいいことに言いたい放題やりたい放題をしてきた身に覚えのある人は、まだまだ油断禁物です。

EXドロイド
2chの情報流出で人生崩壊!!? 個人の「投稿履歴が検索できるサイト」も登場


業績なんてない方がいい:宮川氏インタビュー
ScienceTalks
藤田保健衛生大学の宮川剛教授に話を聞いているんだが、セロトニンなどの脳内伝達物質の研究者です。『「こころ」は遺伝子でどこまで決まるのか』という、けっこう優れた内容の一般書も出している。で、この私立大学、医学部や看護学科のある学部、大学院などを擁しています。ちょっと不便な場所にあって、駅からバスじゃないと行けない。このインタビューで宮川教授は、有名大学などの肩書きではなく数字だけで研究を評価すべき、と語っています。

経産省も知らなかった、古くて新しいもうひとつのクールジャパンがアメリカでブレイク?!(「テンカラ」が人気!)
ICHIROYAのブログ
「釣り」というのは、世界中のほとんどの民族部族がやってきた狩猟方法です。ルアーフィッシングも昔からありました。毛針を使ったフライフィッシングも世界中に似たようなモノがある。釣りざを作る技術も多種多様なんだが、釣り糸を伝わった針先の感覚を伝える日本の竿は芸術品、と言われています。この記事では、日本古来の毛針「テンカラ」が米国でブームになりつつある、と紹介。フリースを「発明」したパタゴニアの創始者、イヴォン・シュイナード氏は自らもクライマーである起業家です。パタゴニアの社員はサーファーだったりカヌーイストだったり、たくさんもらえる余暇にプロ級のスポーツをし、自社製品を使用して改良の貢献しているらしい。本社の託児所でも自社製品を子どもたちに着せてテストしています。

麻生一族がテレビ局の株を買い占め!麻生副総理の甥はニコニコ動画の親会社取締役!自民党を裏から支えている麻生グループとは!?
真実を探すブログ
福岡で「麻生」と名乗れば、相手は一瞬ひるんだ表情をみせます。実際、出張で「麻生」姓の人間と同行して確かめたんだから本当です。彼は麻生太郎財務相とはまったくの無関係なんだが、福岡県の特に飯塚市あたりではその名字の「神通力」はかなり大きい。おかげで仕事がうまくいって良かったな。麻生財務相は、祖先に明治の元勲、大久保利通がいたり祖父が吉田茂だったり鈴木善幸元首相の娘を妻にしてたり、クレー射撃で五輪出場したり、マンガやアニメが大好きだったり、漢字が読めなかったり、とにかく話題には事欠かない人物。飯塚市に本社を置く「麻生」という企業体には、セメント、建設、鉱業、医薬、介護、教育といった多種多様な会社があります。筑豊地域で官憲司法にまで及ぶ、隠然とした「力」を保持している、ともっぱらの「ウワサ」です。

ここは以前から草原だった場所なのか……津波被災地の最新ストリートビュー公開
INTERNET Watch
朝ドラ『あまちゃん』にも当時を再現した被災地の風景が出てくるようになっています。海岸っ縁の開けた土地には、沿岸平野部が続き、山沿いにいたって段差ができているところが多い。そこには、過去の津波が平野部を「洗って」きた歴史が刻まれていたりします。しばらくはこうした草原や野原になっているんでしょう。災害の記憶が薄れるとともに、次第にそこに人が住み始める、というわけです。


アゴラ編集部:石田 雅彦