出版社はもっとネットリテラシーを磨いたほうがいい

2013年12月12日 12:30

ネット時代になって紙の出版物が守勢になり、大手も弱小も出版社には焦燥感が漂っています。そのせいか、土屋アンナの舞台や「ラーメン二郎」など、出版物や出版社が火元になって炎上する事例も増えてきました。これらの中には、確信犯的に炎上させている節も散見されます。今の話題はコレ。『昆虫交尾図鑑』です。版元にとって、こうした博物学系の本はけっこう手堅い。制作費が安く上がれば、という条件付きですが。文章なんてのは文字を埋めていけば、それなりに格好がつきます。しかし、写真やイラストはそうはいきません。そうとう力のあるものでないと誌面が保たない。百聞は一見にしかず、というわけで、素人目にも質の善し悪しがわかるのが写真やイラストです。


ところが、文章が一冊一式的な取っ払いなのに比べ、写真やイラストのギャラは一点ずつの積算になることが多く、点数が多くなるととてもじゃないが制作費的に合いません。イラストレーターが著者で文章も書く場合、一冊一式で出版社としては美味しい。この本の著者は東京芸大のデザイン科の学生らしいんだが、版元の飛鳥新社の編集者はそのへんに飛びついたんでしょう。まともな編集者なら学生が持ち込んだ企画には二の足を踏みます。もちろん、作品の出展元もちゃんとチェックするのが普通。オリジナルのイラストの場合でも、こうした博物学系なら「ウルサガタ」がいるのでさらに要注意です。

芸大デザイン科というと、高倍率で超難関大学の一つです。なにしろ一学年に50人弱くらいしかいない。今回の本をみてもわかる通り、受験生のデッサン力が高レベルなのは当然。ここの魅力は、私大デザイン科に比べると国立なので学費が格安だし、なにより大手広告代理店などへの就職など卒業後のブランド力が格段に高いことでしょうか。著者の学生さんは、模倣を認め、本来の著作権者に謝罪しています。そのへんは評価できるとしても、こうオリジナリティにこだわりがないのはちょっとダメダメですね。

今回の騒動、表題記事に詳しいんだが、ネット上で騒がれたものの本来の著作権者が寛容さを示し、一度は鎮火したものを再び版元がKYな対応をみせて再度炎上させてしまう、という香ばしい状態になっています。これも「確信犯」かもしれないんだが、ネット上では「開き直る」のがもっとも悪印象。飛鳥新社はもともと小学館や集英社などを含む「一ツ橋系」の版元です。その後、角川系列に接近し、一時はIT系ベンチャーの買収された経緯もある。歴史もそこそこあり出版界の荒波を乗りきってきた出版社なんだが、ネット時代の「お作法」には習熟しきれていないようです。既存の出版社におかれましては、ネット対応のリテラシーをもっと磨いて欲しいもんです。

EXドロイド
女子大生が作った「昆虫交尾図鑑」問題 “昆虫の交尾に個性的体位は無い”と出版社が強気の反論


米天然ガス生産量、過去最高予測と日本への影響 米国
北の国から猫と二人で想う事
どうも米国の「シェールガス景気」については眉唾感が否めません。本当に産出コストに見合うだけの埋蔵量があるんでしょうか。このブログで紹介されている資料によれば、日本の住友商事も開発に参加している米国東部ペンシルベニアのマーセラス・シェール・フィールドの産出量が増えているらしい。米国のシェールガスは液化天然ガス(LNG)の国際価格に大きな影響を与えているそうなんだが、LNGは運ぶのも貯蔵するのも大変です。単に溜めておくだけで冷却コストもかかる。しかし、日本としては近い将来、技術力でそのへんのところをなんとかしなけらばならなくなるでしょう。

女性の88%が「美人は得」と考えている!? 今一番美しいと思う有名人は?
IRORIO
これについてはナンシー・エトコフという人が書いた『なぜ美人ばかりが得をするのか』なんて本も出ています。アジア人や黒人は黒髪がほとんどなんだが、白人はブロンドから赤毛、ブルネットなどいろいろいます。肌の色と髪の毛の色も美人の条件になっていたりする。この記事で紹介されている調査によれば、美人というのはカオカタチもさることながら肌や髪型、ファッション、清潔感などの努力次第でなんとかなりそうなものも条件に入っています。あ、透明感のある存在になったら見えないじゃん、という突っ込みはやめてください。

外人にゆるキャラは解らない~ゆるキャラブームはオタク文化の成熟?
勝手にメディア社会論
いわゆる「ゆるキャラ」というのが蔓延し、何が何やら理解不能状態になっています。こないだの「ゆるキャラグランプリ」で1位になった「さのまる」なんて、あの報道がなきゃ知らなかった。2位以下5位まで眺めても「出世大名家康くん」とか「ぐんまちゃん」とか「ふっかちゃん」とか「与一くん」とか、どれだけご存じでしょうか。さらに2012年のグランプリを獲得した「バリィさん」が、今年は不出馬、ということで何やら「持ち回り感」も半端ない。ご当地が盛り上がればいいんだろうが、次第に「無関心層」が拡大し、関係者だけのものになっていくかもしれません。

テスラ・モーターズに見直し買いが入っている
Market Hack
米国の電気自動車メーカー、テスラについては先日アゴラでも安田佐和子氏のレポートにあったとおり、米国富裕層に大人気だそうです。この記事では、単にブランドイメージだけではなく技術的にも先進的、と紹介。企業としてはまだ赤字なんだが、事業の目論見では2014年から黒字化を達成するらしい。株価もこの11月は落ちていたのが12月に入って見直しの買いが入っているようです。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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