北朝鮮の粛清劇の背後に軍部ありか

2013年12月13日 11:59

北朝鮮の朝鮮中央通信は12月13日、キム・ジョンウン(金正恩)第一書記の叔父(叔母の夫)であるチャン・ソンテク(張成沢)元国防副委員長が12日に粛清処刑された、と報じました。一族郎党、腹心の部下らもともに粛清されたようです。一説には、2万人規模の粛清が行われている、とも言われ、北朝鮮内部の権力闘争がかなり激化しています。


依然として一連の流れについては諸説紛々なんだが、チャン氏が対中国折衝や経済開発事業などの中心人物だったことから、北朝鮮外交が中国から米国へ重心を移したのでは、とか、金輸出にまで踏み切っている経済情勢がいよいよ際どくなってきた証左、だとか、いろいろ取り沙汰されています。

チャン氏については当初、キム・ジョンイル(金正日)が可愛がっていた大学の「後輩」であり妹の夫ということで、何度かの失脚にも再起してきた経歴もあり、今回の騒動も北朝鮮内の単なる茶番劇、という見立てがありました。しかし、朝鮮中央通信の報道によれば、今度こそ本当に処刑してしまったらしい。ライオンやある種のサルは、群のリーダーであるオスが代わると前のオスの子どもを殺し、遺伝子を総取っ替えします。チャン氏は父親の薫陶を受け、三代目でもナンバー2に君臨し、二代目に仕えた大番頭、といった、ジョンウンにとって目障りな存在だったのかもしれません。

チャン氏は過去にジョンイルの長男、ジョンナム(正男)を後継者に押していた、という話もあり、ジョンイル時代に縮小された政治局の復権がらみや経済部と軍部との確執など、ジョンウンと衝突する背景はふんだんにあります。本人はまさか本当に粛清されると思っていなかった節もあり、そこに踏み切ったジョンウン体制はいよいよ末期的なのかどうか要注意、といったところでしょう。

また、今回の粛清劇の背景には、国内体制の引き締め直しと軍部の不平分子を慰撫する目的がある、と思われます。ジョンウンとしては自らの求心力を高め、経済発展の障害になる軍部を懐柔しなければ、今後、国内を統治していくことは難しいでしょう。アゴラでも長谷川良氏が軍事クーデターの可能性を示唆し、これは以前も書いたんだが、もしもこの粛清が軍部主導によるものだとすれば、次はジョンウン、というのは充分にあり得る光景なんじゃないでしょうか。

yohnishi’s blog
チャン・ソンテク失脚はクーデター企図説


マンデラ追悼式典の手話は偽物?一体なぜ
THE NEW CLASSIC
こないだ亡くなった南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領の葬儀には、米国のオバマ大統領など、世界中からリーダーたちが参加して弔問外交めいたことが行われたようです。この席で各国代表者の追悼スピーチを手話通訳していた人物について、なにやら疑惑が持ち上がっているらしい。そもそも「手話」が、国際共通のコミュニケーション手段ではない、ということが驚きです。各国でASLやBSLといった「手話言語」があり、それぞれ微妙に異なっている。日本にも「日本手話」や「日本語対応手話」といった多様なものがあり、国際手話も広がりつつあるんだが、米国のASL方式と拮抗したりして混在し、依然として統一した手話はないそうです。なので、こうした国際的な公式の場で手話通訳者が出てきてデタラメな手話をしても、各国からの出席者は「これは現地式の手話なんだろうな」とあまり疑問を感じない、というわけ。さらに、こうしたデタラメな人物が各国首脳のすぐヨコに立っていた、ということこそが、それこそ大問題だろ、と騒ぎになりつつあるようです。

過負荷に耐えるWebの作り方── 国民的アイドルグループ選抜総選挙の舞台裏
技術評論社
書評です。「秒間10000アクセス、不正が行われないこと、そしてダウンしない」という条件で、どうシステムを構築したのか、という本だそうです。サーバーの堅牢性がわかるんでしょうか。中の人が書いていると思われるのに、このIT系ベンチャーである著者のサイトをみても本書の紹介はまったくない。ここ、東証マザーズの上場会社なんだが、まだ発売前としても単なるPR書籍なんでしょうか。版元がギヒョーだから、著者企業か中のエンジニアと何らかの関係があるのかもしれません。

ガラケーが好き⇒人気 細く長く…電池長持ち・操作簡単
明日への道しるべ@ジネット別館
日本にはいろんな「ガラパゴス」があるんだが「ガラパゴス携帯」と揶揄されている既存のケータイは、こんなスマホ全盛期に絶滅せず、その命脈をしっかり保っているようです。なぜガラケー使いはいなくならないのか、と言えば必要最低限の使用に充分耐えられ、省エネ省資源でフトコロに優しい、ということにつきる。確かに普通に暮らしているぶんに、スマホのような高機能は必要ありません。電話は電話でいい。それが携帯になったんだからそれでいい。餅は餅屋。ゲームやりたきゃゲーム機でやればいい。うん、清々しいです。

釣りの議論をするなら一度その媒体を使ってみることをお勧めします
斗比主閲子の姑日記
ネット上の「釣りカキコ」というのは、いったいいつ頃から出現したんでしょう。「息を吐くようにウソをつく」なんて表現もあるんだが、ウソつきはあちこちにいます。中には本当にたわいのないウソをつく人もいて、実際は睡眠充分なのに「昨日は徹夜だった」とか、本人も聞いたほうも何の得にも損にもならないウソをついたりする。いかにもありそうでなさそうなフィクションをデッチ上げ、人の反応を見てほくそ笑む。一種の愉快犯みたいなものなんでしょうか。ネット上では、巨大掲示板や新聞の相談サイトの「釣りカキコ」が有名です。「釣り」と判定する人もヒマなんだな、と思う。ちなみに、ほくそ笑む、の「ほくそ」というのは「北叟(ほくそう)」のことで「人間万事塞翁が馬」の「塞翁」と同じ人です。これ豆な。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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