いつまで続く、アメリカの「超」株高 --- 岡本 裕明

2014年07月02日 13:05

株高と言っても日本よりも今日はアメリカの方に注目したいと思います。史上最高値をつけるアメリカのS&Pとダウ。そのダウは本日、大幅高となっており、17000ドルのマイルストーンまで一時はあと2ドルを切るところまで上げています。一方、S&Pも1973ポイントとこのまま上昇すれば2000ポイントの壁を超えるのは時間の問題となりそうです。ナスダックは4400ポイント台ですから2000年のドットコムバブルの際に一時的に超えた5000ポイントを超えるには今しばらく時間がかかると思いますが、あの当時のIT関連株式の狂乱振りを思い出せば今はしっかり地に足がついていると思います。

そうは言っても根拠なき高騰とも揶揄されるアメリカ株式市場はどこまで上がり続けるのでしょうか? 専門家によっては年後半はやや弱気な見方もありますが、大きくぶれることはないと楽観視している向きが多いようです。特にファンドの場合、ほかがその銘柄を組み込むなら自分も入れざるを得ないという状況もあるようで、「みんなで上がれば怖くない」的な様相も見て取れます。

ところで今日の金融関係のトップニュースといえばBNPパリバの巨額罰金支払いの合意でしょう。とにかくフランスとアメリカの大統領同士の話し合いにまでなったこのBNPパリバ事件はスケールの大きさがあのアメリカであってさえもぶっ飛んでいます。フランスの同銀行が2004年から12年にかけてスーダン、イラン、キューバへの90億ドルにのぼる違法取引に絡み5年にも上る捜査でその結果合意した罰金は何と89億7000万ドル、つまり9100億円にのぼり、その上来年1月1日から一部ドル決済業務が禁止されるのです。

アメリカではオバマ大統領就任以降21件の銀行取引違反事件でその罰金総額は「わずか」49億ドル(約5000億円)でしたからBNBパリバに対する罰金がいかにとてつもないかお分かりいただけますでしょう(ちなみにこのBNPパリバ、これでも昨年同様配当を続けることを発表し、こちらも異次元ぶりを発揮しています)。

アメリカのポジションとはアメリカの政策と異にする不正なやり方を取ればとんでもないことになるという見せしめ的なことをしばしば行うということであります。つまり、アメリカの根本には利益を守るという発想が染みついています。ではだれの利益かといえば一部の富豪を中心とした集金システムそのものであると言えましょう。この集金システムは国防から政治、経済、社会、文化に至るまで強く広く根を張っており、その一つ一つに厳しい監視システムがあるのです。だからこそ、例えば昨年話題になったエドワード・スノーデン問題は実にグレーなアメリカのやり方が世に知れ渡る最悪の事態だったということになります。

では、冒頭の高騰するアメリカ株式市場も集金システムの中に組み込まれているとすれば富める者がより富むための極めて有効かつ、直接的な手段でありそれを長く維持することはアメリカの繁栄そのものであるともいえます。それはとりもなおさずユダヤ人がコントロールするということでありましょう。

FRBは先週、長期金利見通しについて当初より低めになると見直しました。つまり、アメリカの景気は回復途上にあり、金融緩和からは今年中にも卒業するかもしれないが、金利はそうは上がらないとみているのです。低金利は株式市場にはプラスですから高値圏にありながらもさらに皆で乗ればちょっとは安心ということになるのでしょう。

金融緩和を通じて有り余る資金を元手に貪欲な富豪たちを喜ばせるために世界中を駆け巡る足の速い資金が最終的には本拠地であるアメリカを舞台に踊り狂うのはもっとも心地よいゲームであることは間違いないでしょう。そのゲームが強制終了させられる唯一の原因は政治と外交であろうかと思います。

そのネタはどこにあるのか分かりません。ロシアなのか、ハマスが合流し不穏な動きがあるパレスチナとイスラエルの問題なのか、はたまた問題山積の中国かもしれません。いずれにせよアメリカの屋台舟を揺るがすような大問題に直面しない限りこのゲームは続くのかもしれません。

日本はそれを横目で見ながらおすそ分けを楽しむということでしょうか? 7月に入った今、ファンドマネージャーたちはリゾート地でうまい酒を飲んでいることでしょう。少なくともこれからの2か月は夏休みモード全開の中、株式市場だけは野外ロックコンサートのような盛り上がりを見せるのかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2014年7月2日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。

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