教育ICT超党派国会議員勉強会、第二弾のご報告。 --- 中村 伊知哉

アゴラ

「教育情報化は、この1年でずいぶん空気が変わりました。

いくつもの自治体が一人一台の導入を進め、多くの民間企業がビジネスを本格化させました。

政府も動いています。ぼくは知財本部の座長を務めているのですが、知財計画2014にデジタル教科書の制度整備をどう書き込むかの最終調整をしています。


しかし、先日、文科省の委員会で一人一台政策見直し論も飛び出したと聞きます。まだまだ腰が弱い。実に不安定な状況です。

政、官、産、学。その力を合わせる場ができればと考えます。よろしくどうぞ。」

さきごろ、教育ICT超党派国会議員勉強会の懇親会が赤坂で開かれまして、その場でぼくはこのようにごあいさつ申し上げました。超党派勉強会は昨年11月、自民・公明・民主・維新・みんな・結い6党の衆参国会議員30名が集い、教育情報化策を検討すべく結成されたもので、その当時の模様はブログにも書きました。
超党派議員のみなさま、教育情報化をよろしく。

今回、懇親会を開いたのは、さらに運動を広げようという議員のみなさんの意見を受けてのものです。教育情報化は動いてはいるものの、国家予算が削減されたりするなど、いま1つ迫力に欠けます。そこで、超党派の議員だけでなく、自治体・教育関係者、産業界や学界など、この問題に取り組んでいるかたがたとも連携し、より力強い取組にしよう、発信力も高めよう、ということです。

まずはその場を設けるところから、ということで集まりを開いた次第。ぼくはこの会の事務局、というかショムタンとしてお世話する係であります。懇親会づくりは得意ですんで。それしかできない、つうか。

自民党衆議院 遠藤利明議員、坂井学議員、盛山正仁議員、山際大志郎議員 公明党参議院 新妻秀規議員、公明党衆議院 濱村進議員、民主党参議院 石橋通宏議員、藤末健三議員、牧山ひろえ議員、民主党衆議院 中川正春議員、原口一博議員、維新の会 衆議院岩永裕貴議員、木下智彦議員、計13名。元文部科学大臣も元総務大臣もいます。たまたま欠席でしたが、みんなの党、結いの党からも勉強会への参加者はいます。

民間側のアドバイザーとして議員たちが委嘱したのは、赤堀侃司 日本教育工学振興会会長、新井健一 ベネッセ教育総合研究所理事長、石戸奈々子CANVAS理事長、梅嶋真樹 日本論理コミュニケーション技術振興センター代表、陰山英男 立命館大学教授、國領二郎 慶應義塾大学常任理事、堀田龍也 東北大学大学院教授、西田文比古 NTTラーニングシステム教育ICT推進部長、森下耕治 光村図書出版開発部長、山田肇 東洋大学大学院教授、龍治玲奈 日本マイクロソフト渉外・社会貢献課長、そしてぼく。顧問に小宮山宏 東京大学総長顧問、夏野剛 慶應義塾大学特別招聘教授、西川太一郎 荒川区長、古川康 佐賀県知事。

小宮山会長はじめ、デジタル教科書教材協議会DiTTの役員が5人おりまして、また、明記してはいなくとも慶應の教員が5人おりまして、ちょいと目立ちますが、リストは議員団がお作りになったものですのでご勘弁。

その小宮山先生、「一人一台タブレットを配ろう。1200億円でできます。とっても安い!やりましょう。」とアジりました。こう、国会議員もウッと引くぐらいスパッと言い切る迫力、勉強になります。

霞ヶ関からは、文科省と総務省の担当課長にも参加いただきました。文科省の課長は総務省からの出向で、総務省の課長は文科省からの出向で、そこはパイプがつながっていて、政府は熱心に取り組んでくれています。敵はそこではないのです。敵は財務省。なのです。次は財務省の担当に来てもらいましょう、という話をしておりました。


編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2014年7月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。