朝日新聞は「慰安婦誤報」を世界へ向けて説明すべし --- 加藤 完司

アゴラ

テレビや新聞ではあまり取り上げられない(?)が、ネットでは朝日新聞批判の記事が多い。事実関係が大方共通認識となった中、エモーショナルな記事も多く、さすがに辟易感もあるが、最重要と思われる点が論点になっていない。それは、8月5日に朝日が大きな紙面を使って慰安婦問題の(意図的?)誤報を認めたにもかかわらず、同紙は英語版において一切触れていない点だ。


8月9日に、夕刊フジがスクープしている。曰く、「朝日新聞、慰安婦誤報 英文サイトに検証記事なし「お答えは、さし控えます」。「(前段略)夕刊フジが、朝日にこの件について問い合わせたところ、同社広報部は書面による質問を求めてきた。このため、7項目の質問をFAXすると、5時間以上かかって回答書がきた。注目の回答書は、「いただいたご質問にまとめて回答します」で始まり、改行後、黒く太いゴシック文字で「お答えは、さし控えます」と続き、再び改行後、「以上です。どうぞよろしくお願いいたします」と書いてあるだけだった。電話で、回答ができない理由を担当者にたずねても、「さし控えますということです」という答えしか返ってこなかった。」

本件は国内も去ることながら、対外的に、すなわち韓国はもちろん、慰安婦像が多数建立されている米国や世界各国に配信し、本件が事実無根であることを知らしめ、毀損された日本の名誉を回復することが、実は最重要課題。朝日新聞は卑劣にも、対外的な報道を意図的に忌避している。

社長を呼んで問い詰めるのも不買運動も廃刊を叫ぶのも悪くはないが、慰安婦問題が朝日新聞の捏造であることを世界に知らしめることが、緊急にして最重要。そしてその任務遂行に最適なのが朝日新聞の社長以下役員と管理職。第三者が対外的に説明しても説得力はない(これまでも多少はしてきたと思うが……)。韓国が慰安婦像をすべて撤去し、日本を非難した各国の要人から謝罪と取り消しを得ることをもって、ミッションコンプリート。

問題はどうやってそれを実行させるか。法的に処置するのは難しそうだから、責任省である外務省が社長を呼びつけて行政指導、これをテレビや他紙が大々的に報道すれば、さすがに朝日を追い込むことができるのではないか。少なくとも他紙の英語版ではニュースになるだろうから、世界に知らしめる良い機会と思われる。社長が辞任して逃げたり、廃刊になる前に実行しないと手遅れになる。訂正行脚には、是非福島瑞穂も同行させるとよい。これは国会決議で強制可能。

加藤 完司
無職
ブログ:風の行方とハードボイルドワンダーランドより