国政の停滞は、解散風が吹いた時点で始まっている --- おときた 駿

2014年11月12日 12:30

予算は後回し「早いうち解散」という奇策:日本経済新聞

にわかに衆議院解散が現実味を帯びてきまして、都議会議事堂の中にまでビュンビュン解散風が吹いてきております。
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(写真は参院会館12階から撮影)


私もこの世界に実際に足を踏み入れる前までは、

「『政権が持たない』とか意味わかんねーよ。
 過半数がいるんだから、任期はまっとうしておけばいいじゃん」

くらいに思っていましたが、本当に政治の世界には深遠な力学が働いているもので。

本当に空気というか、タイミングや雰囲気で政治というのは決まっていくのを肌で感じます。

今回のケースで行けば、現状でも与党が衆院・参院で優位を保っているものの、

・消費税増税の是非で、このまま行くと支持率が落ちる
・集団的自衛権の議論を来年の通常国会ですると、支持率が落ちる
・連立を組んでる公明党は、増税や自衛権を容認すると支持率が落ちるので、今やりたい

・閣僚の不祥事が続いているので、雰囲気を刷新したい
・現時点なら野党がまったくのダメダメなので、一掃する大チャンス
・そして、いま解散して過半数を保てば、再び約2年間のフリーハンドが得られる

という事情が出そろって参りまして、まあ私が安倍さんの立場でも解散するよね、くらいになってきました。

解散論への反対意見として、

「いま解散すれば、予算編成など国政が停滞する」

というものがあります。しかし、つくづく見ていて思うのは、解散風が吹いた時点ですでに停滞なんて始まっている、ということです。

もうここまで世論が高まってしまった以上、衆議院議員たちの頭の中は半分、いやほとんどが選挙&地元活動で一杯でしょう。国会活動に割くリソースは、当選直後の5分の1くらいになっていると思われます。

こんな集中力を欠く状態で国会運営を続けていても、素晴らしい予算編成や国会審議が行われる気がまったくしません。

そんな見地から考えても、こうなってしまえばもう「解散してしまうしかない」ということになると思います。

不思議っちゃ不思議なんですが、やはり「2年間」が目安なんでしょうね。この時期を過ぎると、選挙によって得た信託のパワーが少なくなっていく。でも、改めて選挙をして過半数を取れば、また2年間はフリーハンドを得られる。

うまく言語化できないのがもどかしいのですけれども、「後に引けなくなる」って単語は、こういう時に使うんだなーと実感しております。

もちろん、最後は安倍首相の決断次第。ここで解散しなければそれはそれで英断と言えますが、一体どちらが「国政を前に進める」ことになるんでしょうか。

進んでも、予算編成スケジュールに遅れが出る停滞。留まっても、解散風の中で国政への注力が削がれる停滞。

こんなときに、中国共産党の政治エリートたちにかつて言われた言葉が脳をかすめます。

「確かに私たちは一党独裁で非民主的かもしれない。
 だが、我々は常に100年後の中国のことを考えて前に進んでいる。
 選挙という時間制約に縛られた君たちに、そんなことができるのか?

2年間というフリーハンド・時間的猶予を得るための解散総選挙は、果たして政治家のためなのか、国民のためなのか。

そんなことを考えながら、もちろん都政の職務を第一としつつ、まずは今後の流れを見守りたいと思います。

それでは、また明日。

おときた 駿
◼︎おときた駿プロフィール
みんなの党 東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。

twitter @otokita
Facebook おときた駿


編集部より:この記事は都議会議員、おときた駿氏のブログ2014年11月11日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださったおときた氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。

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