スイスの国民投票では何が否決されたのか

2014年12月01日 12:32

スイスでは、法律で定められた10万人の著名が集まればどんな問題でも国民全体で決めることのできるという「国民投票」のシステムがあります。11月30日には、二つの重要な提案が国民投票で判断されました。


一つは、同国の中央銀行であるスイス国立銀行の金準備拡大と売却禁止を義務づける、というもの。そして、移民の受け入れを年間、人口の0.2%に抑える、というものです。結論から言えば、この二つとも否決されました。金の準備については「SNBCHF」によると反対が78%、移民の抑制については74%が反対でした。

国民投票はあらゆる階層による多数決になるんだが、金準備の拡大では、それを望む貧困層を含む社会的弱者層と金の裏付けによる強過ぎるスイスフランが迷惑な富裕層の綱引きという側面があったらしい。今回の結果は、量的な金融緩和による株価上昇で稼ぎたい富裕層が勝った、というわけ。これが可決されるとユーロに新たな不安定要素が加わる、と言われていたんだがひとまず波乱はなくなりそうです。

一方、ナショナリストの団体が提案した移民制限では、逆に保守的な勢力が負けた、ということになりそうです。移民が入ってくることによる競争で賃金上昇が抑えられ、物価上昇も抑制されます。スイス国民は、インフレを望まない、ということであり、日本とは違う様相が垣間見えて興味深い。いずれにせよ、二つのテーマに関して行われたスイスの国民投票は、かなりバランス感覚に富んだ結果になったようです。

the guardian
Switzerland rejects immigration cap


Star Wars trailer in Lego
The Telegraph
映画『スター・ウォーズ』シリーズが復活、ということで来年12月の新作公開に向けて話題が盛り上がってきました。先日は、アップルのsafari向けのトレイラーが登場。この記事では、同じトレイラー動画をレゴで再現。セリフと効果音などはオリジナルのものを使っています。

In Ferguson, there are no malls left to boycott
QUARTZ
米国でクリスマス商戦の幕開けといわれる「ブラックフライデー」は11月28日だったんだが、これは木曜日になる感謝祭の翌日の金曜日です。この「ブラック」というのは「黒字」の意味だそうで、1987年に株価が大暴落した「ブラックマンデー」と似たような言葉。ただ、今年はミズーリ州ファーガソンの黒人少年射殺事件の批判が全米で盛り上がっており、この記事では「ブラックフライデー」商戦のボイコット運動が起きた、と書いている。特に南部ではショッピングモールに警察や州兵が出動したりして不穏な空気が流れているようです。

UN investigating slavish treatment of migrant workers in UAE
RT
国連がUAE(アラブ首長国連邦)で移民労働者の奴隷的な労働環境について調査を始めた、という記事です。同国へは、14万人以上の女性労働者が東南アジアなどから入国し、各種ハラスメントや性的虐待などの被害に遭っているらしい。また男性は建設労働者などで過酷な環境で働かされ、労働災害も多発しているそうです。

Tommy Hilfiger’s Solar-Powered Jacket Charges Your Phone on the Go
ecouterre
ドイツ系米国人が立ち上げたファッションブランド、トミー・ヒルフィガーは、カルバンクラインなども入っている投資会社エイパックス・パートナーズの傘下に入っているんだが、この記事では背中に太陽電池を背負ったジャケットを紹介しています。この電源から二つのUSBポートにより携帯端末などへ給電するらしい。男性用女性用ともに約600ドル。太陽電池とバッテリーパックが必要ない場合、取り外し可能。価格の50%は、ニューヨークの子どもたちに屋外活動をさせるための基金に寄付されるそうです。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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