開国派vs鎖国派的対立してたら日本は永久に開国できない

2014年12月30日 05:30

(この記事は、先日の衆院選直後に、この結果に「不満」な人にも希望が持てる道筋を示そうという意図で書かれたものです。が、あまりに長くてアゴラ編集部の投稿ガイドラインに反してしまい注意を受けたので、分割して再度投稿させていただいております。毎回単体でも読めるように工夫していきます。)

前回までの議論を二枚の絵で説明するとこういう感じになります。
A3_20141225

B3_20141225


つまり、

・「アメリカレベルに大雑把すぎる改革」によって日本の根本的な強みが崩壊しないようにするために、すべて「抵抗勢力」さんによって抑えこまざるを得なくなる。「右傾化」も必要になる

からこそ、

・「日本の一番の長所」を「グローバル中間層」に対して一貫して売り込める文脈を世界に提示することで、日本でははじめて「内向き」になる必要自体がなくなって「改革」も実現するのだという話

をしました。

そのためには、大量出現している「グローバル中間層」に対して、熱意とガッツの中国韓国メーカーにはできないタイプの「独自の売り込み方」を必殺技として定着させる必要があるわけですね。

その方法についてまとめたのが以下のチャートです。(3枚ともクリックで拡大します)
141211_戦略-01

141209_戦略-02

141211_戦略-03

このチャートの説明について、このあたりは初公開時に最も高評価を頂いたくだりですので、前々回の記事前々回の記事と前回の記事をぜひ参照いただければと思います。

そういう一連の「方向性」を共有していくことで、今の日本の中で本来連携できたらいいのに全然できていない結果、戦前の日本兵士のように絶望的孤立状態の中で奮闘しているあらゆる「最前線兵士」の人たちの苦闘が、「点と点が繋がって線になっていく」ことになるでしょう。

この記事で紹介した英国人の元投資銀行マンで今は日本の国宝を修復する会社をやっておられるアトキンソン氏が、「さすがに80歳まで年功序列で果てしなく職人の給料あがっていって、それで若者を正社員にできなくて技術が衰退してったら本末転倒だよね」という決断をくだせたような、「そりゃここに決着するのが当然のフェアなあり方でしょう」というところに、ちゃんとみんなを持っていく大義名分としての「市場主義」の運用を、技術として日本社会が共有できるように持っていくことが、日本が「大雑把すぎる改革主義」と「どこまでも惰性の古い国体」の二者択一を越えていく唯一の道なんですよね。

最近、日本の高級オーディオメーカーが親会社からファンドに切りだされて独立し、身軽さとシッカリした当事者意識を手に入れて世界的に攻勢に出る例が増えていますが、まさに「そういう連携」を増やしていくことが、「日本の密度感」と「グローバルBtoCビジネス」を繋いでいく突破口となるでしょう。

そういう「良識と市場主義の結合」によって一歩ずつ改革が進めば、「抵抗勢力をぶっつぶせ!」的なことを吠えているだけで結局押し戻されてしまう「知恵の輪ができなくてかんしゃくを起こしたバカな怪力男」状態を脱却して日本における「改革」が最後まで進むようになるわけです。

最近、拡大主義で来たホンダがリコールを連発したり、タカタのエアバッグの問題が拡大したりと、ある種の「攻め気」に集中しすぎた日本企業の屋台骨が揺らぐような問題も発生していますからね。

だからといって「守り気」だけになって国内に閉じこもり続けていると、グローバルに本来取り込めるはずだった富の原資が枯渇して、「日本の美点」を守ってる人たちすらさらに根腐れ状態になってくるわけですよね。

だからこそ、「良識ある市場主義の共通了解」を分厚く共有していく中に、ありとあらゆる人の立場をいれこんでいって、それで持って「メッシュが高精細で柔らかく受け止められるサスペンション」をつくることが「さらに一歩でも前に進むための必要最低条件」になっているんですよ。極論が暴走する環境だと、危なっかしくて最初の一歩すら踏み出すことが不可能になる。

そうならないためには、「攻め気」と「守り気」がちゃんとバランスされたままグローバル展開していくことが必要で、そしたら「もうちょっとやってみようか」「いやそれはやりすぎだったな」っていうような揺り戻しを経ながら進んでいかないといけないのは誰しもわかることですよね。

そこで、「開国だ!」「いや鎖国だ!」的な極論同士の争いにならずに、「もうあとほんのちょっと右」「あ、いきすぎ?」「もうちょっとだけ左」と超高精細に一瞬一瞬に微調整が続けられるような形での意思決定文化の共有がないと、危なっかしくて「改革」なんて一歩も進められないわけです。

要するに今までの日本の「改革」は、
04子供の喧嘩

この絵↑の左側のように、「アクセル踏んじゃえ!」vs「ブレーキまだ付けてないんですけど!」という子供のケンカだったと言えます(この絵、かなり気に入ってるんですけど・・・これ見たらなぜ今の日本が内向きになってしまっているのか、あるいは”ならざるを得ない状況にあるのか”が一発でわかりますね)。

本当は、絵の右側のように、「ブレーキ付けました。テストも終わってます。じゃあアクセル踏みましょう」にしないといけないんですよね。

今後も不定期に更新していく予定ですが、連載形式だと半月ぐらいかかるので、一気読みされたい方は、私のブログ↓でどうぞ。
http://keizokuramoto.blogspot.jp/2014/12/blog-post_14.html

倉本圭造
経済思想家・経営コンサルタント
・公式ウェブサイト→http://www.how-to-beat-the-usa.com/
・ツイッター→@keizokuramoto
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