これで納得!「公認・推薦・支持」のちがい --- 選挙ドットコム

2015年10月15日 07:00

日経新聞は8月3日、「自民、参院選で39人公認 比例は3割を女性に」とした記事で、自民党が来夏の参院選の1次公認候補39人(選挙区27人、比例代表12人)を発表したと報道しました。この政党の「公認」という表記。選挙の記事の中で、たびたび見かけますが、「推薦」や「支持」、「支援」とは、具体的にどう違うのでしょうか。


※選挙ポスターで「公認」「推薦」等の区別を確認してみよう
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「公認」>「推薦」>「支持」>「支援」のちがい


一般的に政党は、候補者との関わりが強い順に「公認」>「推薦」>「支持」>「支援」との立場をとる場合が多いようです。

公認は、総務相に認められた政治団体の党員であることが条件です。政治団体の届け出はだれでも自由にできます。政党が発行した所属党派証明書を添えて選挙管理委員会に立候補を届け出れば、公認候補となります。

ただ、法律上の「政党」の要件を満たすためには、所属する国会議員が5人以上、もしくは、一番近い国政選挙で2%以上の票を得ていることが必要で、満たさない場合には、比例代表区からの立候補ができなかったり、衆院選の小選挙区候補は無所属や法律上の要件を満たしていない政党の場合、政見放送ができなかったり、政党交付金をもらえなかったりするデメリットがあります。

推薦は、候補者が党員で無くてもよく、選挙管理委員会への届け出も必要ありません。推薦した政党は、陣営にスタッフを派遣し、支持拡大のための選挙運動を手伝います。自民党と公明党のような連立与党の選挙協力が行われる場合、自民党の公認候補を公明党が推薦したり、公明党の公認候補を自民党が推薦したりします。

支持や支援は、推薦よりも政党との関わりが少ないが、応援するという距離感を表します。

党本部の公認には至らなかったが、党県連や党支部では推している、と言う場合に、党県連などの組織として推薦や支持を出したり、候補者が「●●党の推薦・支持を得た」とうたうことで、その党の支持者に訴えが広がりやすくなると見込んで、政党に推薦や支持を求めたりする場合もあるようです。

マスコミ各社にもよりますが、多くの社は候補者の略歴や立候補の届け出一覧では、原則、政党本部による公認・推薦・支持までは表記し、支援や政党本部以外の推薦は表記しません。ただ、候補者の背景がわかるように、文中で「●●党から支援を受けている○○候補」などと表記するよう配慮されています。

「公認」「推薦」も戦略のうち


政党も候補者も、選挙は当落がかかった必死の戦いです。公認や推薦をめぐっても、様々な思惑が生まれることもあります。

例えば、主義主張の異なる政党同士が論戦を繰り広げる国政選挙では比例代表としての復活が見込めたり、当選後の国会での立ち回りを考えたりした場合、「公認」が定石になります。

一方、政治に大きな争点が無く、似たような主張で争う知事選や、市町村県議などの地方選挙になると、公認の数は少なくなり、無所属で立候補した候補者の推薦や支持にとどまるケースが多くなります。それは、特定の政党の支持者だけでなく、無党派層への支持拡大が狙う候補者にとって、政党色を押し出すよりも、得票が期待できると計算するからでしょう。

また、候補者当選後、影響力を保持するために、政党が1人の候補者に相乗りするパターンもよく見られます。同年10月の福島県知事選挙は当選した内堀雅雄氏は無所属で自民党、公明党、民主党、維新の党、社民党が支援しました。

選挙ドットコム編集部


編集部より:この記事は、選挙ドットコム 2015年8月7日の記事『これで納得!「公認・推薦・支持」のちがい』を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は選挙ドットコムをご覧ください。


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