今週の出来事のつぶやき

2015年11月07日 10:21

今週というか、今日だけのニュースを見てもつぶやく項目が相当ありますので十分カバーしきれないかもしれませんがご容赦ください。

1. アメリカ雇用統計と利上げの可能性
昨日、「イエレン議長の本気度」と題して12月の利上げの可能性について私見を述べさせていただきました。そして今日、10月のアメリカ雇用統計が発表されたのですが想定以上というか、驚きの271千人増と事前予想の185千人を大幅に上回りました。失業率は0.1%ベーシス改善し5.0%に、賃金は0.4%上昇で年間で2.5%上昇となり、これらの数字を見る限りイエレン議長の専門である労働市場の改善はほぼ満足できるところに来たと言い切ってよいでしょう。

よって、本日、この結果を受けて元債券王のビルグロス氏が12月の利上げは100%と断言するなど利上げに対するマインドは高まっており、12月利上げに対するオッズも一時70%を超える状況となっています。よって、順当に行けば上がる可能性がより高まったとみられ、逆に引き上げ決定を引き延ばせば市場の反動は相当のサプライズになるとみられます。今後一カ月は利上げを見越した市場の動きが想定され、為替や新興国経済の動き、株式相場には要注目かと思われます。

2. キーストーンパイプライン中断
日本の方にはあまりなじみがないかと思いますが、カナダのアルバータ州からアメリカを縦断し、メキシコ湾での石油精製基地までカナダ産オイルサンドを運ぶキーストーンXLパイプラインの建設計画についてオバマ大統領が不許可の決定を下しました。

これは計画が始まった2005年、そしてアメリカで政治問題化して8年近い年月がかかりましたがオバマ大統領は次の政権に繋ぐことなく、自己判断で本件を葬り去りました。主に環境問題の理由で北米では非常に大きな案件でした。推進派は共和党でした。カナダにとっても大きな打撃になるでしょう。カナダの新首相、トルドー氏がどのような態度に出るか注目されます。

3. ロシアの航空機墜落の原因
プーチン大統領はテロ説ではなく事故説を主張していただけに英米の調査でエジプトで墜落した旅客機には爆発物が搭載されていた可能性報じられている点を素直に受け入れられなくなってしまいました。但し、どうもその可能性はある、と半ば信じ始めたのか、エジプト発着のロシアの航空機をストップさせる「英断」を下しました。

当初のニュースではイスラム国のグループがロシア航空機を墜落させたという声明に対してISにあれだけの高度の航空機を撃沈させる兵器はもっていないと判断されました。事故説を裏付けるため過去に同機が尻もち事故を起こしていた事実などがその後報道されていました。よって、ロシアの今回の決定はエジプトの航空当局の管理が甘く航空機の安全を十分に担保できないという発想があったのでしょう。個人的にはプーチン大統領もテロリズムの波の真っ只中に巻き込まれたという気がします。

4. どうなる日産
半期で最高益を打ち出した日産自動車ですが素直に喜べないその理由は親会社ルノーの株主、フランス政府の圧力であります。フロランジュ法によりフランス政府の持つルノーの議決権は約28%となり、筆頭となります。そのフランス政府はルノーに対して日産との経営統合を迫り、ゴーン会長以下、ルノーの取締役会はそれに反対する表明をしています。

しかし、この問題はまだ始まったばかりで相当荒れることが予想されています。改めて本件はブログのトピに上げますが、ルノー/日産が打ち出す対策はルノーが持つ日産の株式をまず4割以下に落とし、日産が持つルノーの株式15%に議決権を与え(今はありません)、フロランジュ法を適用し、フランス政府と同等の議決権を保有させる手法が考えられます。

あるいはルノーと日産の親子逆転という発想もあるような気がします。とにかく、この戦いはフランス政府の雇用対策との戦いで、フォルクスワーゲンがドイツのニーダーザクセン州に株を持たれているのと同様で、企業経営にとってフレキシビリティが取れない芳しくない足かせですから今後の展開は要注目となるでしょう。

他にもタカタの問題や習近平氏の東南アジア歴訪、台湾の馬氏との会談などまだまだあるのですが、それは明日以降のブログで逐次カバーしていきたいと思います。

では今日はこのあたりで。

岡本裕明 ブログ 外から見る日本、見られる日本人 11月7日付より

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