米11月ADP全国雇用は数、予想外に20万台を回復 --- 安田 佐和子

2015年12月05日 07:00

米11月ADP全国雇用者数は前月比21.7万人増となり、市場予想の19.0万人増を上回った。前月の19.6万人増(18.2万人増から上方修正)を超え、5ヵ月ぶりに20万人の大台を回復。2010年2月以来の増加トレンドは維持している。なおADP全国雇用者数は民間のみであり、政府を含まない。

ADP全国雇用者数、年初来で20万人乗せは3回のみ。

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(出所:ADP、ブルームバーグよりMy Big Apple NY)

内訳は、以下の通り。

▽企業規模別
中小企業 14.3万人増、増加トレンドを維持<前月は15.3万人増
大企業 7.4万人増、12ヵ月連続で増加>前月は2.9万人増

▽業種別
>サービス業 20.4万人増、5ヵ月ぶりの高水準>前月は15.8万人増、直近で最低
米11月ISM非製造業景況指数の雇用は、前月の59.2から55.0へ低下」)
・専門/ビジネス・サービス(派遣を含む) 5.9万人増、5ヵ月ぶり高水準>前月は1.9万人増
・貿易/輸送/公益 3.0万人増、3ヵ月ぶりの低水準<前月は3.6万人増
・金融 0.9万人増、7ヵ月ぶり低水準<前月は1.1万人増

>財生産業 1.3万人増<前月は2.4万人増、1月以来の高水準
米11月ISM製造業景況指数の雇用は前月の47.6から、51.3へ回復)
・製造業 0.6万人増、3ヵ月ぶりに増加>前月は0.2万人減、2ヵ月連続で減少
・建設 1.6万人増、4ヵ月ぶり低水準<前月は3.2万人増

ADPとともに統計を担当するムーディーズ・アナリティクスのマーク・ザンディ主席エコノミストは、結果を受けて「労働市場は力強く安定的」と振り返った。また「労働人口の増加を吸収するために必要な増加幅の2倍近くに及んでいる」と指摘。米経済は「遅くとも夏ごろまでに最大限の雇用へ到達するだろう」と予想した。

バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは、結果を受け「ADP全国雇用イ者数は過去修正幅が大きく米雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)との乖離が大きい」としながら、「当方の米11月雇用統計・NFP予想の20.0万人増、失業率4.9%と整合的」とまとめた。ブルームバーグでの米11月雇用統計・NFP予想は、20.0万人増。民間就労者数は19.0万人増であり、それぞれ10月の27.1万人増、26.8万人増から鈍化が見込まれている。失業率は5.0%となる見通しだ。

——米11月ADP全国雇用者数は5ヵ月ぶりに20万人の大台を回復し、ホリデー商戦前に米雇用統計・NFPが10月に続き再び跳ねる期待を呼び起こします。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長も議会証言で経済指標と前置きしつつ、12月利上げをあらためて示唆していました。労働市場やインフレへの認識も前傾姿勢に振れており、米11月雇用統計が20万人増をクリアに抜ければ12月利上げに青信号が点灯しそうです。

(カバー写真 :Bill Jacobus/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2015年12月4日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。


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