拡張するコンテンツコリアラボに刺激を受けました。 --- 中村 伊知哉

韓国政府が運営するコンテンツの人材育成と起業支援の場、コンテンツコリアラボCKL。
昨年秋に続き2回めの訪問です。
前回の訪問はここにメモしました。
Content Korea Lab訪問記」
http://ichiyanakamura.blogspot.kr/2015/03/content-korea-lab.html

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CKLはぼくらのCiPと同様の業務を行うのですが、CKLは文化大陸観光部の下にあるコンテンツ振興院KOCCAが年12億円の予算で運営。
スゲぇな、韓国政府。
CiPは政府から一円も出ません。今んとこ。

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CKLは明洞にインキュベート施設「文化創造団地」を創設するとか。
42のスタートアップが2年間「無料」で入居できる。
CiPも連携したいよ!

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日本上陸が報道された500 Startupsが韓国では2月に上陸、CKLと連携して起業支援を進めている。
CiPとも組んでください!

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CKLは教育部門を別の場所に移転、現在の場所は制作・クリエイターの拠点にする。
制作、教育、起業支援の機能別に分散する方針です。

CiPはまずは集約のメリットを発揮するよう設計します。
(写真は本文と関係ない)

ちなみに、今年のコンテンツ政策予算は13%増だそうで。この分野に注力する姿勢が明確です。うらやましい。

韓国政府は創造経済を旗印に、地域と企業が連携して産業活性化を図っています。例えばソウルはケーブル最大手のCJエンタテイメントを指定して産官連携を進め、特区も適用しているとか。

CiPでもそういうリーダー企業が現れるといいな、と思うものの、企業を指定して行政に協力させる手法は取りにくい。大統領制を敷く韓国だからこそ、という気がします。日本は日本のやりかたを考えましょう。

一方、新設の役所、未来創造科学部が創造経済の振興を担当し、規制担当の放送通信委員会とのダブりが問題になっているという。規制と振興で政策を分けるとだいたいそうなりますよね。

政府はNAVERやKAKAOに圧力をかけて政策に関与させようとしているが、振興政策の成果はまだ出ていないとのこと。それよりIT企業の社長たちが大統領府と通じていないと仕事が難しく、だから社長に法律家が多い、との評。これは大統領制ならではの急所かもしれません。

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ところで、CiPを レバ刺し・ユッケ特区にしたいんですけど。


編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2015年12月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。