慰安婦問題は国際司法裁判所で解決せよ

2015年12月26日 17:22

なぜか今ごろ岸田外相の訪韓が発表された。アメリカは「北朝鮮有事」にそなえて日韓関係が悪いことを懸念しているので、安保法制が決着したのを機に、その障害を取り除こうと両国に働きかけているのだろう。

先ごろの産経支局長の判決に対する政治介入も、韓国なりの「シグナル」を見せたものとも解釈できるが、この問題は、韓国政府に当事者能力がない。河野談話のときは金泳三大統領が「最終決着」として了解したのに、挺対協が騒ぐとひっくり返った。

もはやレイムダック状態の朴槿恵大統領がどんな約束をしても、少女像の除去さえできないだろう。外交交渉は、まずあの像を除去してからだが、挺対協は除去を拒否している。朴裕河氏の起訴も、検察が取り下げる必要がある。

そもそも国際法的には、日韓の請求権問題は日韓基本条約で「完全かつ最終的に」解決しているので、韓国に請求権はない。それをアジア女性基金という曖昧な形で「おかわり」したから、次の「おかわり」を要求されるのだ。「償い金」は絶対に出してはいけない。

安倍首相の謝罪も不要だ。彼が米議会で説明したように、民間の人身売買は行なわれたが官憲や軍が連行した事実はなく、日本政府に賠償責任はない。人身売買に国家が責任を負うなら(挺対協の要求しているように)朝鮮戦争のときの米軍にも賠償責任がある。

何度あいまいな決着をしても、挺対協(とそのまわりに集まる利権団体)が態度を変えない限り、最終決着はできない。外相が行くなら、韓国政府に「国際司法裁判所で決着をつけよう」と提案すべきだ。

追記:日経によれば、「妥結した場合、第三者の米政府に声明を出してもらうことで最終決着の担保の一つとしたい」という。これが国際的な司法権の代わりだね。

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池田 信夫
アゴラ研究所所長 青山学院大学非常勤講師 学術博士(慶應義塾大学)

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