不動産は「投資」ではなく「事業」だという視点を持つ --- 内藤 忍

2016年01月07日 13:40

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金融商品を使った資産運用は「低コスト」で「積立」を使う長期分散投資が有効であると昨日のブログに書きました。では、もう1つのメジャーな投資対象である不動産で大切なことは何でしょうか。

借入を使ってレバレッジをかける、あるいは価格の歪みを見つけることによって超過収益を狙うといった、不動産ならではの投資手法があります。また、減価償却などの税制も活用できますが、違いはそれだけではありません。

個人投資家が不動産投資をする上で大切なのは「投資ではなく、むしろ事業である」という視点を持つことです。

金融資産への投資の場合は、リスクを見極め投資を決断したら、資産を購入してからは投資家としてやることはありません。株式の場合、企業の経営は経営者がやってくれますし、配当や株主優待は自動的に振り込まれ、送られてきます。投資家としてやるべきことは、リターンを最大化できる売買タイミングを計ることだけです。

不動産投資は投資と言っても金融資産とは大きく異なります。一棟ものの不動産を購入すれば、自分で家賃を設定し、内装などを工夫して利回りをあげることが可能です。物件のレポートを見ると、家賃収入だけではなく、管理費用や修理の出費など、リアルな物件の動きが手に取るようにわかります(写真は海外不動産のレポート例)。

さらに不動産投資上級者になると、古い物件をリノベーションすることで、不動産の価値を向上させ、賃貸利回りも引き上げることで投資利回りを高めるような手法を使う人もいます。また、オフィスを住宅に転用したり、大きな部屋をシェアハウスにコンバージョンするといった技法が有効な場合もあります。

「不動産投資」というよりは「不動産事業」という捉え方をした方がしっくりきます。

といっても、全ての不動産投資に事業的な視点が必須という訳ではありません。管理会社に任せて、安定したインカム収入を得るという金融商品に近い運用の方法もあります。ワンルームやオーナーチェンジのレジデンス一棟ものなどは、投資的な側面が強いということができるでしょう。

不動産投資というと実物に投資しなくてもREIT(不動産投資信託)に投資すれば良いではないかという質問を頂くことが多いのですが、2つの投資には大きな違いがあることがおわかりいただけると思います。REITに投資しても投資先の不動産事業に口を出すことはできないということです。

不動産投資は積立もできませんし、コストも金融商品より高くなることもありますが、それを上回るメリットが想定できるのであれば、投資してみる価値はあるのです。もちろん、金融商品と同様に、リスクを自分で判断できない人は投資してはいけません。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年1月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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