CiPビジョン、その7 --- 中村 伊知哉

7. 毎日がワークショップコレクション

創作フェア、ハッカソン、マーケットの常設会場です。

研究開発、人材育成、起業支援、ビジネスマッチングの一気通貫サイクル。とは言えCiPが目指すものは、秩序だったクリーンな場ではありません。もっとこう、血と肉と、音楽と、もうもうとしたテンションが凝縮したカルチェ。

MITメディアラボのような梁山泊、ワークショップコレクションのような創作活動の集積、500 Startupsのような起業エコシステム、ニコニコ超会議やコミケのような異種格闘技リング、それらが一体となって、毎日、市が開かれている、そんなところです。

ソウルのCKLみたいな研究教育拠点があって、フランクフルトのECBのようにカネを握っていて、カサブランカのマルシェのように混沌で、バルセロナの海辺のように水しぶきが上がって、ブエノスアイレス・カミニートのように音楽とダンスが常にある。そんなところです。

ミラノ・モンテナポレオーネのようにシュッとした男女が闊歩して、シンガポールのように政府が本気で、パリ・ラビレットのように子どもたちが駆け回り、京都・先斗町のように絶品のメシと酒があって、そして、Big Hero 6 サンフランソーキョーのように西海岸と東京が混ざったようなクリエイティビティにあふれる区域。そんなところです。


編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2016年3月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。