日本は「東京」と「それ以外」の「2つの国」 --- 内藤 忍

2016年03月10日 13:10

160310Yahoo2「Yahoo! JAPANビッグデータレポート」という興味深いレポートをネット上で見つけました。これを見ると、日本という国が「東京とそれ以外」という2つの別の国から出来ていることがわかります。

図は、1人の人が1年間に電車を利用する回数を横軸、マイカー通勤・通学率を縦軸、として都道府県別にマッピングしたものです。電車の利用回数は、国土交通省旅客地域流動調査(2013年)と総務省統計局の都道府県人口(2013年)、マイカー通勤・通学率は国勢調査(2010年)を使って算出しているそうです。

東京は極端な電車社会であり、東京以外のエリアは2つに分かれているものの、いずれも東京と比べると電車の利用回数が極端に少ないことがわかります。東京では、1人平均で年間860回以上電車に乗っていることになります。これは全ての人の平均になります。

大阪や神奈川のような東京に似たライフスタイルだと思われるような場所でも、東京とは随分異なる状態であることがわかります。

このレポートには他にも面白いデータが数多く掲載されています。例えば、人口1人あたりのヤフーの年間検索指数です。こちらも東京だけが突出していて、2番目の大阪でさえ東京の6割程度に留まっています。ネットを使う人の比率が少ないことも要因と考えられますが、いずれにしても東京が極端なネット社会であることがわかります。

このデータは、不動産の投資戦略に大きな示唆を与えてくれます。

東京が電車社会であるということは、電車の利便性が高い場所に不動産の価値があることになります。運転本数が多い路線で、駅までのアクセスの良い立地を選んで投資をすれば、不動産の価値が下がりにくく、相対的に安全性の高い不動産投資が実現すると言えます。

一方、東京以外の場所では、車を使ったライフスタイルが中心になりますから、電車の利便性は必ずしも重要ではないことになります。不動産の立地としては、駐車場が完備していることや、幹線道路・高速道路のインターチェンジにアクセスしやすいことに価値があると言えます。

このようにエリアによって、価値を生み出す要因が異なってくる訳ですが、東京に住んでいると、東京以外の日本の現状が肌感覚で捉えられず、誤った判断をしてしまう危険性があります。例えば、駅から10分以上の徒歩圏は東京ではネガティブな要因ですが、それ以外の地域では投資判断にあまり関係ないファクターになってしまうのです。

それぞれのエリアにフィットした投資戦略を丁寧に考えていくことが、国内の不動産投資には重要だと、このレポートは再認識させてくれました。

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※内藤忍、株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年3月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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