世耕官房副長官の妻が共産党の支援を受けるのは酷い

参院滋賀選挙区では世耕弘成官房副長官の妻である民進党現職の林久美子氏が野党4党が統一候補として擁立されている。私は一般論として夫婦で違う党に属してもいけないとは言えないと思う。

しかし、自民党と民進党がここまで厳しく対立すると、誰しもちょっと変だと思っている。民進党など野党支持者でも、任期満了前に鞍替えするのではないかなどと疑っている人も多い。

また、世耕氏にとっては、共産党の支援を受けるとなると話が違うはずだ。立場をはっきりし、公人として行動すべきだと思う。

ただ、互いにどういう基準で情報を共有したり政治行動をしているかを明確に線引きし公表すべきと思うがしていない。だから、互いに機密漏洩があったのでないかとか(出典;週刊ポスト)、世耕氏周辺が密かに関係団体や企業にに支援を要請したとかいう噂が出たりする。

それが嘘であったとしても、原則を曖昧にするべきなのにしないから問題になるのである。

それはともかくとして、一般論としても、日本では公職でも企業などで家族がゆえに問題が生じた場合にどうするかは、曖昧に処理されていて、場合によっては困ることもあるし、逆に不明朗に差別されて人権侵害になっていることもあるかもしれない。

たとえば、婦人警官の夫がヤクザの親分だったらどうするのか?公務員がゴルフしたり会食したりすることが禁止されている場合に、親子、夫婦、兄弟などだったらどうなのか?など曖昧に処理されている。

私は、条件付きというものがもっとあってもいいのではないかと思う。たとえば、皇室典範で男子皇族が困った女性と結婚したいと言いだしたらどうするか?日本では認めるか認めないかのどっちかだ。

オランダでは、①認める、②結婚したら王族から離脱、③王族のままでいられるが王位継承権を剥奪−−という選択肢で、こっちのほうが合理的だ。

アメリカではロバート・ケネディがケネディ大統領時代に司法長官だったことが問題になって、近親者の公職への任命が制限されていて、クリントン夫妻にも適用されている。イギリスでは、エリザベス女王の夫であるエジンバラ公は、ビクトリア女王のアルバート殿下と違って皇配殿下の称号をチャーチルが与えず、国家機密から遮断されている。

ちなみに、話題のイギリスのEU離脱問題だが、離脱派のリーダーであるボリス・ジョンソン前ロンドン市長の父親は、元欧州議会議員のスタンレー・ジョンソン。オスマン・トルコの大臣の孫で、本姓はケマルで、祖父が帰化したときに母方の姓を名乗った。スタンレー氏は熱烈なEU残留派で今回も熱心に活動している(毎日新聞より)。