二階俊博さんが都民disって壮大なブーメラン芸

2016年07月03日 06:00

舛添&二階どうも新田です。ウィキペディアに可燃性の高いツーショット画像がアップされておりました。

奇しくも、私自身が新聞社に入って最初の勤務地が和歌山支局だったわけですが、新人記者定番のサツ回りをやって、ローカルレベルの小悪党どもとはいえ厄介な事件を取り扱うこともそれなりにあり、あんまり良い思い出はございません。そして紀州和歌山が誇る二階俊博さんが、舛添問題が下火になりつつあった矢先、都民の怒りの炎に油を注いでくれました。さすがは経産大臣や運輸大臣を歴任、派閥も率いる大物政治家らしい豪胆さに全和歌山県民からシュプレヒコールを浴びそうです。

沈静化しつつあった都民の怒りの炎に注がれる油

「都知事、しょうもない人ばかり選んで…」自民・二階氏(朝日新聞デジタル

私は、東京都の人は、国際都市・東京に住んでいるんですから、もっとしっかりしてもらいたいと思う。東京都はもっとリーダーにならないといけない。それを(都知事に)しょうもない人ばかり選んでね。交代、交代って。色々な意見を言ったり、新聞へ投書したり、意見を言ったりするのは、半分以上、東京都の人なんですよ。ここら(和歌山県)の人でも、あんなことをする人はいない。(2016年7月2日)

あ〜あ。元県民・現都民としては、「おまえに言われる筋合いないわ」と反射的に突っ込める材料ありまくりで、怒りを通り越して呆れますね。和歌山県民は都民より良識的と言わんばかりの二階さんですが、和歌山県民が過去に選んだ知事もやらかしてくれてます。

木村・和歌山県知事を談合の疑いで逮捕

和歌山県発注工事をめぐる談合事件で大阪地検特捜部は2006年11月15日、同県知事の木村良樹容疑者を競売入札妨害の容疑で逮捕した。同県が04年に入札を実施した下水道工事を、選挙支援を受けた地元建設会社に受注させた疑い。(2006/11/16 J-CASTニュース)。

この事件は私が転勤で離れてから4年半後のことでしたが、木村知事(当時)が初当選したのは、和歌山で記者やっていた頃。総務省から落下傘的にやってきた改革派知事として、割と好感を持っていただけに、「ああ、木村さんまで和歌山の政治風土に染まってしまったのか」と、思うところがあったわけです。

県庁所在地の市長が二代続けてパクられてるんすけど…

一応、二階さんは地元民向けのウケ狙いで敢えて都民をあげつらったのかもしれませんが、念のために申し上げておくと、「しょうもない」とおっしゃる二人の都知事は、木村知事と比較して法的には全然軽いっす。猪瀬さんは徳洲会事件をやらかして有罪判決になりましたが、徳洲会から選挙費用に借りた5,000万円を収支報告書に記載してなかっただけで、逮捕はされず、在宅のまま略式起訴で罰金納付。舛添さんは一億総バッシング状態だったにも関わらず、政治資金の支出として不適切ではあっても、政治資金規正法的には違法ではありません。はい、ワイロをもらって公共工事の入札に介入した木村さんなんかと不祥事のレベルが違いますけど、どうなんすかね?

東京もたまに汚職ありますけど、二階さんが誇る紀州の凄みには足元にも及びません。県庁所在地の和歌山市に至っては、尾崎吉弘(1995〜98年)、旅田卓宗(2度目、99〜2002年)と二代続けて収賄でパクられた過去があります(旅田氏の立件は02年市長選に落選後に在任中の収賄で起訴・有罪)。しかも、後者は、「自らの潔白を証明したい」的なことを言って、なぜか法廷闘争よりも政治活動に注力し、市議会選挙に獄中から出馬してトップ当選を果たすという、和歌山政界の面目躍如たるオモシロ行動をしております。

和歌山市は、たしかに二階さんの選挙区ではありませんが、そういえば私が新人だった2000年には、有田市というミカンの名所で、こんな事件もあって取材に行きましたねぇー。炎天下で愛車のバッテリーが切れてスタンドに駆け込んだ記憶が(遠い目)。

有田は二階さんの地元、和歌山3区だったんですが(現在は2区)、当時、市役所で助役や総務部長などが逮捕され、最後は市長が在宅起訴されましてね。問題となったのは、2000年の衆院選の際、部下たちに二階さんの後援会に入会するように働き掛けたというもので、公選法で禁止されている公務員の地位利用が適用されました。

東京選挙区の自民陣営は抗議すべき

え?和歌山市長の件にしろ、有田市役所の件にしろ、10数年前のものじゃないかって?

ああ、そうか。ここのところ和歌山の政治家も昔ほどの凄まじいスキャンダルは少なくなっているようで、そういう意味では、二階さんが向こう見ずにブーメランを放った真意としては「和歌山の政治スキャンダルは東京都民より10年以上先取りしていて、和歌山県民はもう反省しているから東京都民よりエライぞ(キリッ)」という強烈な郷土への誇りがあるんでしょうか。

ただですね、舛添問題で東京都内では、お仲間の東京都連に対して微風ながらアゲンストが吹いてきたわけですから、中川陣営や朝日陣営から「なんで和歌山のオッさんに足を引っ張られるんだよ」とキレられても仕方ないですね。この際、中川さんや朝日さんに置かれましては当選後の公約として「都民が稼いだお金から和歌山に配分する交付金とか一律カットだ」くらい言って仕返していただきたいというのが、都民としての要望です。ではでは。

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新田 哲史
アゴラ編集長/株式会社ソーシャルラボ代表取締役社長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事

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