国政で無理ゲーでも、地方なら主要政党以外でも議席までは取れる。

今回の参議院選では、主要政党に所属していない候補者へのインタビュー取材をさせていただきました。

今回の東京選挙区の当選者と、得票数、得票率です。(敬称略)↓

蓮舫 1,123,145(18.0%) -—民進党
中川 雅治 884,823(14.2%)–自民党
竹谷 とし子 770,535(12.4%)–公明党
山添 拓 665,835(10.7%)–共産党
朝日 健太郎 644,799(10.4%)–自民党
小川 敏夫 508,131(8.2%)–民進党

結果的に自公民共の当選者で全ての枠が埋まりました。
そして、東京選挙区で取材を行った候補者の当選者は残念ながらゼロでした。

インタビューに伺った候補者と、それぞれの得票数と得票率です。

トクマ 20,412(0.3%) –幸福実現党
小林 興起 82,357(1.3%) –国民怒りの声
大槻 文彦 5,377(0.1%) –支持政党なし
横粂 勝仁候補 310,133(5.0%) –無所属
鈴木たつお候補 16,187(0.3%) –無所属

全国的にも主要政党以外の候補者が議席を取ることはできませんでした。

残念ながら落選した候補者に対して、
「立候補したことで1つの選択肢となり民主主義の成熟に貢献した。」
など様々なご意見もあると思いますが、選挙で当選しなければ議会活動をスタートすることはできません。
当選できない以上、見込みが甘かったと言えばそれまでですが、新しい芽はたくさん出てきたと思います。

例えば比例で647,071票(1.2%)得票した支持政党なしさんの、投票用紙に名前を書かせるためにとことん突き詰められた党名や4連ポスターの戦略は驚きです。
賛否両論はありますが、クリエイティビティに惹かれて「あえて」投票している人もいるわけで、発想の柔軟さは真似できません。
また、三宅候補の選挙フェス、LINE作戦は得票にも結びついていたと思いますし、また組織ゼロで次々点の健闘をされた横粂候補の議員報酬ゼロ、命を削った街頭活動を最後までやり遂げた気力は凄まじいものでした。

また、横粂さんは今回の選挙で政界引退を表明されています。
あいのり横粂氏 政界を引退 | 2016年7月11日(月)

〜無所属で勝ち抜くことは生半可なものではないと分かった上で戦ったわけですし、政治は結果が全てですので、言い訳をするつもりは全くありません。また、悔いを一切残すことがないだけの活動をしてきましたので、思い残すところもありません。〜

今回一番考える機会を得たのは自分自身でした。
「これが、地方の選挙だったらどうだっただろうか?」と何度も考えさせられました。

特に基礎自治体の選挙では、主要政党に所属することだけが当落を決めるわけではありません。
落選する場合は、明らかに選挙活動期間中に手を抜いてしまったとか、新しすぎる政策を訴えることが考えられますが、今回の三宅候補や横粂候補と同じくらいの熱量を持った新人が登場すれば、当選する可能性は高いと思います。

若い世代は、倍率が1倍ちょっとの地方議会の選挙のような勝算のある選挙に立候補するというのも一つの手です。
もちろん国政を志す人に無理に地方を進めるわけではありませんが、20代議員が1%未満の地方議会にも、若い力がもっともっと必要です。
国政と比べて地味で、目指す人も非常に少ないですが、当選すれば政治について新たな仕事の場が見えてくるはずです。

これからは私よりも最先端なことに挑戦する若手の候補者が登場することが予想されます。
私もこのままではピンチになると思っていますので、あと3年で「選挙」に関しても考え抜いて、もっと質の高い活動ができるようにしなければと思います。

そして、仮に当選しても地方議会でも結局、多数決が待ってます。

もちろん議決だけが全てではありませんし、できることもあります。
しかし、自分だけの力で予算などの根本的な問題にインパクトを与えるようなことはほとんどできません。

最初はエネルギーのある若手議員でも、最初の気力は時間が経てば失われていくものです。
しかし、ここで政治に無関心になって完全に諦めてしまっては、現状よりも社会が悪くなっていくだけです。
選挙という場から熱気が失われないよう、現職としても常に新しいことを考えて行動していきたいと思います。

それでは本日はこの辺で。