鳥越淫行スキャンダルの重大性はどこにある

2016年07月21日 16:30

「週刊文春」の淫行スキャンダル報道は鳥越氏にとって予想以上に深刻なものになりそうだ。なにしろ、被害者側がたれ込んだのでなく、某有名大学で広く流れていた噂を取材したとことろ具体的な状況が明らかになったというものだ。

また、「被害者」側からのかなり詳細な証言や傍証も上がっているし、事件は10年以上前だが、一昨年に事後処理について両者のやりとりがあったという。こうなれば、鳥越氏がウソというなら具体的に反証すべきだ。

鳥越氏はサンデー毎日編集長として、宇野首相のスキャンダルをプライベートな問題は詳細に書かないという報道規範があったものを無視し、生々しい個人間のやりとりまで暴露した人物である。ならば、通常より踏み込んだ報道をされてもいたしかたあるまい。

まして、宇野氏の場合には接客業の方と客の関係だが、鳥越氏の場合は大学を舞台にした学生と教員の友人で一緒に指導に当たっていた著名人ということだから不適切さは格段に大きい。 

選挙期間中であることは、鳥越氏の立候補声明が告示直前であったことを考えれば、その手の疑惑追及は告示までにすませておくべきだ、という規範の範囲で追究することが不可能だったのだから、報道はやむを得ない例外的な状況だ。 

いずれにしても、心身の状況のチェックも含めて最低限の身体検査を怠った民進党指導部や仲介にあたったといわれる杉尾秀哉氏や東京都選出の何人かの国会議員の責任は大きい。 

しかも、記事の内容も分からず鳥越氏からの反論もない段階での、民進党幹部による文春への批判や鳥越氏擁護はいったい何を根拠としたものなのか。良心が問われるところだ。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学大学院教授

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