最近の音喜多駿を見ていて思うところ

2016年08月09日 06:00

なんとなく最近の音喜多駿先生(以下敬称略)を見ていて感じることを書いておこうと思う。

初めに私と音喜多との関係性について書いておくと「同じクラスにいるがそこまで仲良くもない同級生くらいの関係性」といったところである。

音喜多と知りあったのはたしか2年半くらい前で、当時私はBLOGOS等で絶賛炎上系ブロガーとして鳴らしていたのだが、そこに元ルイヴィトン社員-現役都議会議員という華麗なる経歴を提げて彗星の如く現れた新星炎上系ブロガーが音喜多で、twitterでナンパして飯を食いに行ったのが初めだったように思う。当時私の中でtwitterナンパはマイブームだった。

以後私の中で、自分と、音喜多と、そして現在は立派にアゴラ編集長まで成り上がられた新田哲史氏の三人を「政治系炎上ブロガー三銃士」と勝手に名付け、勝手に仲間意識を抱いてきたのだが、かといって決して仲が良かったわけではない。

今でもsynapseでオンラインサロンを一緒にやっているのだが、微妙な距離感は縮まらず、相変わらずなんとなく息が合わない。とはいえ顔を合わせる機会は度々あるわけで、その辺を「同じクラスにいるがそこまで仲良くもない同級生くらいの関係性」と感じている。根本的なところでなんとなく志向しているものが違うので、きっとこれからも仲間意識を感じつつもあんまり仲良くなることはなく、付かず離れずの距離感を保ち続けるのだと思う。

そんなわけで私はかれこれ2年半微妙な距離感で音喜多を生暖かく見守ってきたのだが、そんな私が最近の音喜多を見ていて感じるのは「危なっかしくて見ていて怖い」ということだ。

みなさんご存知の通り音喜多は都知事選で小池百合子氏当選にあたって少なからぬ貢献をしたし、彼の発言は現在「都議会の暗部を暴くもの」として、また「小池都知事の意思をある程度は代弁するもの」として注目されている。芸能人であれば「ブレイクした」という状態であろう。

彼はある種東京都政というリングの上で「正義の味方」をすることが世間から求められているわけで、それはいい状況だと思うのだが、他方で発言すれば発言するほど敵を作る状態なわけで、傍目で見ていて「この先政治家としてやっていけるのかな」と不安になる。

基本的に音喜多は野党の立場に立つ「批判の人」であり続けてきたわけで、「セクハラヤジ問題」のような政権側のよく燃える素材を見つけては燃やして、見つけては燃やして、という炎上芸を繰り返し名を上げてきた。そしてここ最近になって舛添知事の「違法ではないが不適切」事案と「保守分裂の都知事選」という最大級に燃える素材を見つけて、その炎は都政を揺るがすまでに至った。そして今後は「都議会の暗部」を燃やしていくんだろうと思う。

それはそれで意義のあることだと思うし、誰かがやらねばならぬことだとは思うのだけれど、私自身としては「じゃ、燃やして燃やしてそのあとに何を作るんだろう」という疑念を彼に関してはずっと感じている。一言で言えば「何をしたいの?」ということなのだが、この点彼に何回聞いても「情報公開」という以上の答えが帰ってきたことはない。

ただそれも当たり前といえば当たり前の話で、音喜多は政策を作った経験があるわけでもないし、またビジネスを作り上げた経験があるわけでもない。若くして政治家になって、その上いきなり入った政党が潰れて、手探りで支援する組織もない中で事実上一匹狼でやってきた。政治家は名を売らねば商売にならないわけで、彼が生き残る道としてメディアを通した炎上芸を選んだのは非常に合理的だ。独りだと何かを作り上げることはできない。だけど壊すことはできる。独りだから暴露しても怖いものはなし、独りだから敵を作っても問題がないし、独りだから利権も100%否定できる。

結果として周りを敵ばかりにしてしまった現状は、彼が「与党政治家」として政策を実現することを目指すならば、かなり苦しい。なんとなくかつての民主党の長妻氏を見ているような気になる。彼とやっているオンライサロンでゲストを招こうとすると「音喜多に近づくのは危ないからやめておく」と断られるのはしばしばあることだ。

この状況から彼がどのように政治家として活路を切り開いていくのか、「大丈夫かな〜」、となんとなく不安に思っている。彼自身が今の自分のポジションを全面肯定して「一匹狼の都政と都民をつなぐオンブズマン」のような立ち位置を続ければそれはそれで野党政治家としての活路が開けると思うのだが、彼なりに権力欲が強いのでそのようなわけにはいかなさそう感じがする。

ただまぁ、私ごときが心配したところで、彼が私の言うことを聞くとはとても思えないので、今は観客として音喜多のプロレスを見て楽しんでヤジを飛ばすくらいのことしかできない。

この記事はヤジだ。

ではでは今回はこの辺で。


編集部より:このブログは「宇佐美典也のblog」2016年8月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は宇佐美典也のblogをご覧ください。

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